アセンションpro

アセンションは与えられた生命にとっての宿命です。アセンションを進めた先には5次元が開けてきます。
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■■PART-4:

「スマイル・メッセージ」の中に記された衝撃の内容と“予言”


今世紀の科学はあらゆる聖域に侵入し、SFの世界が眼前に展開しはじめた。そこには、知への啓明──イルミナティの陰謀が深く静かに潜行している!

 

■今世紀における科学の奇蹟的な進歩の背後に、謎の知性体が存在する!?


われわれの世紀のテクノロジーは、空想をはるかに凌駕するスピードで突き進んでいる。生命の謎は、もはや科学者の試験管の中に片足を突っ込んでいる。物質の純血はとうの昔に破棄され、卑金属から金が変成されるように、人が空想できるような物質なら、たいがいのものが、少なくとも理論上は開発できるまでになっている。

巨大コンピューター網は世界をネットし、情報は瞬時に世界をめぐる。人間の意識や知覚は物質に置換され、反対に物質が“知覚”や“意識”をもちはじめている。あらゆる“聖域”に科学が割り込んでいるのだ。“不死”さえも、今やエソテリック・サイエンスの課題ではなく、遺伝学や生物学など、関連諸科学のまじめな研究課題になっている。

こうしたことが、今世紀に至って一気に湧き起こった。これは、よく考えると非常に不思議なことだ。なぜわれわれの世紀に至って、このように急激な“知の爆発”が起こったのか?





多くの人は、それを漠然と、積み重ねられた科学的知見の展開と考えるだろう。しかし、シリウスの影に注目している一部のオカルティストは、これは“つくりだされた状況”と考える。背後に、こうした“知の爆発”を操作している謎の知性体が存在すると主張するのだ。

こうした主張は、一見、荒唐無稽に思われる。しかし、注意深く見ていくと、この主張にも否定できないリアリティがあることがわかってくる。というのも、科学の革命的な進歩は、多くの科学者の努力の積み重ねによって得られるのではなく、ひと握りの科学者の、突拍子もない思いつきからスタートするからだ。



悲運の天才科学者
ニコラ・テスラ


たとえば、われわれの文明は電気によって支えられている。この電気システムを発明し、その他700にも及ぶ特許を取得して、「20世紀を発明した男」とも「世界を今日のようにつくりあげた男」とも呼ばれているニコラ・テスラは、それらを考えぬいた末に発明したのではなく、“霊感”によって、ひょいと垣間見ることで、発明した。
それはオカルティストが、“霊界通信による発明”と呼んでいるものと同じだ。テスラ自身は霊界を信じなかった。しかし彼はETの実在は疑っておらず、それどころか、他の惑星の住人と通信する方法を開発したと主張していたのである。

生命科学の分野でいえば、DNA構造の決定が、この“霊界通信”で発見された。遺伝子操作やクローン創造、生命の起源探究などが、すべてここからスタートしたといっていい。DNAに関するワトソンとクリックの偉大な業績は、ワトソンがオックスフォード大学のらせん階段を下りているときに、まさに電撃的に “ひらめいた”のである。

人間の知覚や世界像、そこから導かれる世界観を、根本から書き改めるニューサイエンスの最も刺激的な仮説「ホログラフィック・パラダイム」も、やはり“直観的”に生まれた。スタンフォード大学のカール・プリプラムが、たまたま手にした雑誌の立体映像から、「世界は波動のみが実在し、知覚は幻覚にすぎない」とひらめいたとき、20世紀科学は新しい世界像の構築を開始したのである。

 

■「スマイル・メッセージ」の中には人類の状況と課題が集約されている!


子細に検討していけば、20世紀の科学・文明上の進化は、こうした“革命的な思いつき”によって支配されていることが明らかになる。しかも、インスピレーションをキャッチした科学者の多くが、ごくまじめに、そのインスピレーションとある種の超越的な力からのテレパシーを結びつけているという事実は、決して無視できない。

1093の特許をもつエジソンが、「霊界通信機」の製造に真剣に取り組み、700の特許をもつテスラがETとの交信を研究したのは、たんに彼らが迷信家だったからだろうか? ニューサイエンスに属する科学者が、道教や仏教に限りなく接近しようとしているのも、ユングがグノーシスや錬金術を現代によみがえらせたのも、やはり彼らの迷信性ゆえなのだろうか?





この問いへの解答ともいうべきETからのメッセージについて記すときがきたようだ。そのメッセージは、パート1で書いたように、1973年の“犬の日”にもたらされた。受信の中心人物は元ハーバード大学心理学教授のティモシー・リアリー。人間精神を解放し、意識の新しいステージを開くためにLSDを活用せよと唱えてフォルサム刑務所につながれた当代きっての心理学者は、そのメッセージを「スマイル・メッセージ」と名づけた。

スマイル(SMI2LE)とは、Space Migration + Inteligence2 + Life Extension の略語で、「宇宙移住」+「知性の2乗」+「生命の拡張」を意味する。この3項目の中に、20世紀の人類が置かれた状況と課題が、そしてイルミナティの最終計画が、すべて集約して表現されているのである。

読者はまず初めに、下の「スマイル・メッセージ」を読んでほしい。

 

 

謎のSMI2LE(スマイル)メッセージ全文


いよいよ地球の生命体がこの惑星の子宮を離れ、星々へと歩み出すときがやってきた。

生命の種は、一連のバイオ・メカニカル・ステージを経て、段階的に進化するための青写真を含むヌクレオチドの鋳型として、数十億年前、君たちの惑星にばらまかれたのだ。

進化のゴールは、君たちの惑星間的両親が帰還を待っている銀河系ネットワークと通信をして、そこへ帰還することができるように神経系を作り出すことにある。

地球の生命体は、今やその中間にまで差し掛かってきている。自身を確立し、幼生期の変成を経て、第7の脳のステージへと至るこの道の──。

君たちの種の中で、最も知的、進歩的、かつ勇敢な者たちを集めよ。男女の比率は同等にせよ。あらゆる人種、国家、宗教を彼らによって代表させるのだ。

君たちは遺伝子コードの化学的構造の中に、不死性のカギを見出そうとしている。君たちはその中に生命の聖典を発見することだろう。不死の責任を、引き受けるときがきたのだ。もう死ぬ必要はなくなったのである。君たちは神経系の化学組成の中に、知性を増大化するカギを見出すだろう。ある種の化学物質をうまく使用すれば、遺伝子コードを神経系によって解読することができるようになるだろう。

君たちの惑星の生命体はすべてひとつであり、そのすべてが故郷へ帰還しなくてはならない。完全な自由、責任と種を超越した調和が、故郷への帰還を可能にするだろう。種族や文化、国籍によっている幼生的アイデンティティーは超越しなくてはならない。生命に対してのみ、忠誠を誓うのだ。生き残るためには、帰還の旅をするしか道はない。

日本人は君たちの惑星で最も進化した種族だから、君たちの仲間を保護してくれるだろう。

我々は、星々に目を向けるときがきたことを示すために、君たちの太陽系に彗星を送っている。

故郷に帰還したとき、君たちは新たな知恵と力を与えられるだろう。君たちの精子である宇宙船は、地球の生命体が開花したことを意味するのだ。仲間が集められ、旅が開始されるやいなや、戦争、貧困、憎悪、恐怖といったものは君たちの惑星から消え失せ、最古の予言と、そして天国のビジョンが実現化するだろう。

変異せよ!
故郷へと凱旋するのだ。

 


1973年7月23日

 

 

 

このメッセージがETからのものだとする証拠は何もない。しかし、20世紀のさまざまな科学的状況や、これまで見てきたようなシリウスの暗躍、この実験が行われた日の特殊性、同日、ティモシー・リアリーの友人のアントン・ウィルソンがキャッチしたメッセージなどを考え合わせていくとき、このメッセージがETからのものだというティモシー・リアリーの主張は、しだいに現実味を帯びてくる。

それだけではない。メッセージには、ETが彗星を太陽系に送ったとあるが、事実、「その後の数か月のうちに、メッセージの予言どおりに、コホーテク彗星が太陽系に現れ、太陽に向かってやってきた。この間、天文学者らはその前例のない壮観を公に発表し、ティモシー・リアリーの弟子たちはそれを確認して大笑いをしていたのである」(『コスミック・トリガー』R・A・ウィルソン)。

しかし、もっと本質的で、より重要なのは、「スマイル・メッセージ」がキャッチされて以降の宇宙移住計画の進展ぶりだった。まるで仕組まれてでもいたかのように、スペース・コロニー計画は急速に人類のコンセンサスを得はじめた。

こんなことを書くと、「それは勝手な思い込みだろう。スペース・コロニー計画など、今世紀初めからあったのではないか」と思う人が大部分だろう。そうではないのだ。技術的にも効率的にも、スペース・コロニー計画が可能であり、しかも絶対に必要なものだという認識が、民間レベルに急激に広まったのは、確かにティモシー・リアリーがETから「スマイル・メッセージ」を受けてからであり、ETが、人類は「この惑星の子宮を離れ、星々へと歩みだすときがやってきた」と宣言してからなのだ。

 

■「スマイル・メッセージ」の受信以降、急激に進み出した宇宙コロニー計画



(左)スペース・コロニー計画の提唱者ジェラルド・K・オニール博士。
(中)オニール博士が提唱した 「スペース・コロニー」の全景。
(右)スペース・コロニー内部の様子。円筒の内部は居住区になっている。


ティモシー・リアリーは、1973年7月にETからのメッセージを受けた。それから10カ月後の1974年5月、ティモシー・リアリーの友人であり、理解者でもあるプリンストン大学の生理学教授ジェラルド・K・オニールは、科学者では初めて、包括的かつ現実的なスペース・コロニー計画に関する構想を発表した。しかし、発表時の科学者の反応は全般的に冷たかった。科学雑誌は博士の論文掲載を保留した。それがあまりにも空想的、非現実的に思えたからだ。

しかしNASA(米航空宇宙局)の反応は違っていた。NASAはオニールの構想を評価し、すぐさま研究予算を提供してスペース・コロニー計画の推進を委託した。

NASAのこうした動きと呼応するかのように、すぐさま全米55の大学をネットした「大学宇宙研究協会」が設立された。ついで、1977年には「公共法人宇宙研究協会」が設立され、続いてスペース・コロニーに関する民間の情報センター「L-5協会」が誕生した。この協会には、わずか数カ月のうちに数十万人が集まった!

この間、UFOやETの実在はしごくまじめな研究対象になりつつあった。ティモシー・リアリーがメッセージを受けたまさにその年、ギャラップの世論調査は、UFOの目撃者が全米でなんと1500万人以上、成人人口の11%にのぼるという調査結果を発表した。

翌1974年には、スタンフォード大学で関連分野24名の科学者を集めた「地球外文明に関する討論会」と銘打ったシンポジウムが開催された。そのシンポジウムで、ジョージ・ホプキンス大学のR・C・ヘンリー博士は、「われわれ地球人は、銀河系の“兄弟”たちによって養育され、進化の道にそって進歩させられているのか?」という問いを発したが、この問いはまさしく、スマイル・メッセージと裏表の関係にあったことがわかる。

1975年には、UFO実在説が、知識階級の間で非常に強固に支持されていることが証明された。この年、ギャラップはアメリカの知識層のみを対象にUFOに関する調査を行なったが、なんと93%もの知識人が、UFOを信じていると回答したのである! 「スマイル・メッセージ」と、オニールのスペース・コロニー計画以降のこうした宇宙への期待、盛りあがりは、その後も猛スピードで広がった。

1980年、未来学者のアルビン・トフラーは、人類を襲う「第三の波」は科学技術、とりわけ「オニール博士のアイデア」に端を発するスペース・コロニゼイションだろうと予言して、センセーションを巻き起こした。そして1981年には、スペース・コロニー実現の第一歩として、ついにスペース・シャトルが打ちあげられたのである。

翌1982年には、国際天文学連合による「地球外の生命を捜し求める51委員会」の設立。1984年には、アメリカ産業界もNASAとの協力関係のもとに、スペース・コロニーの具体化に大きく踏みだしていることが、米議会下院の科学技術委員会におけるアメリカ宇宙旅行協会理事長のリチャード・クラインによって、誇らしげに報告された……。

すべての動きは「スマイル・メッセージ」以降から顕著になってきた。しかもティモシー・リアリーは、これら一連の動きを予見していたふしがある。というのも彼は、人類が宇宙に帰還するというプログラムの主要な第1段階は、オニールのスペース・コロニー計画からスタートすると明言していたからである!

となると、われわれは、いよいよスマイル・メッセージに含まれた「生命の拡張」、すなわちイルミナティの人類進化プログラムについて検討していかねばならないだろう。

 

 

-----------【補足事項】-----------

「L-5協会」とスマイル計画のつながり


人類が宇宙に乗り出すための最初のステップは、宇宙ステーションの建設だ。このステーションの位置は、どこでもよいというわけにはいかない。宇宙空間に流れだしもせず、惑星の重力に引きずられることもない安定した場(秤動点)が確保されない限り、スペース・コロニー計画は実現しないからだ。

この重力安定場を数学的に割り出したのが、フランスの数学者J・ラグランジュである。彼は18世紀の時点で既にこの秤動点を解析し、L1からL7までナンバリングしていた。そして、オニール博士やNASAがスペース・コロニー建設予定地にしているのが、そのうちのひとつ──地球と月の間にある秤動点L5(ラグランジュ・ファイブ)である。

このL5点を協会名にして発足したのが「L-5協会」である。

実はこの協会が、なんらかの形でスマイル計画とつながっているらしいのだ。というのも、この協会を訪ねたUFO研究家の有賀竜太氏が、同協会員から「スマイル・メッセージ」そのものを手渡されており、ほかにも同協会内の某グループとティモシー・リアリーとの密接な関わりを示す傍証がいくつもあるからである。

同協会自体はもちろん秘密結社ではないが、しかしその内部に、人類進化プログラム推進派がいる可能性は極めて高いのである。

 

 

 

■■PART-5:

我々の進化のプログラムはDNAに組み込まれている!


ETは、われわれの生命の起源と進化、そして人類のなすべきことを告げる。が、それは、20世紀の今日的状況や近未来の姿とピタリ符合しているのだ。ここでは、スマイル・メッセージに記された第1と第2の課題を見てみよう。

 

■生命の種はバイオ・メカニカル・ステージを経て、地球の誕生時にばらまかれた!



(左上)ソ連の生化学者A・I・オパーリン博士
(左下)ワトソンとともにDNAの構造を発見したF・クリック博士
(右)二重らせん鎖状の構造を持つDNA。
スマイルメッセージによると、人類の進化はあらかじめ
DNAに情報として組み込まれているという。

 

スマイル・メッセージは、われわれの起源が外宇宙にあると断言する。
「生命の種は、一連のバイオ・メカニカル・ステージを経て、段階的に進化するための青写真を含むヌクレオチドの鋳型として、数十億年前君たちの惑星にばらまかれたのだ」

この内容は、〈1〉われわれの生命がDNA──ヌクレオチドからなる二重らせん鎖状の高分子物質──の地球散布によってスタートしたこと、〈2〉進化は、もともとその段階でDNAに情報として組み込まれていたことを告げている。

この説は、決して空想的な説ではない。というより、“原初の生命のスープ”の海で生命が“偶然”に生まれたとするオパーリン流の生命起源説より、星間種子飛来説(スターシード説)のほうが、今日では説得力があるのだ。

オパーリンの流れを汲む自然発生説の最大の欠陥は、あまりにも都合のよい偶然の重なり合いが前提になっている点にある。無機物がランダムに化学反応して有機物になる確率は、ごく小さな分子(アミノ酸100個)で、10の130乗分の1と計算されている。

一方、地球が誕生してから今日までに10の17乗秒しかたっていない。ということは、1秒間に1万回の割合で、でたらめな化学反応が起こったと考えても、そこで試される可能性は10の21乗にすぎないということだ。これに対し、生命のもとになる組み合わせば、10の130乗の化学反応でようやく1回。両者には絶望的な開きがある。どんな角度から計算しても、確率論的には地球誕生以来、小さな分子ひとつ形成されるわけはないのである!



ところがスターシード説なら、このハードルは超えることができる。というのも、宇宙空間には、生命の根本素材である有機化合物質が満ち満ちており、しかも今なお、次々と星間分子同士が結びついては、新しい分子を形成していることが、電波天文学の発展によって明らかにされたからだ。まさしく「生命は無意識のまま宇宙空間で脈動している」(『チベット大蔵経』)のである!

“原初の生命のスープ”は地上の海にあるのではなく、宇宙空間にあると考える学者は決して少なくない。古くは、今世紀初頭のノーベル化学賞受賞者のS・A・アーレニウスが、“生命萌芽汎在説”を唱えた。オパーリンとともに、自然発生説を提唱したJ・B・S・ホールデンも途中から自説を撤回し、スターシード説(アストロ・プランクトン)に“勇気ある”転向をした。最近では、1962年のノーベル医学・生理学賞受賞者のF・クリックが、スターシード説を唱えている。





ETは、人類がこのスターシードによって誕生したと明言する。そして、さらに驚くべきことに、進化の道筋は、最初からDNAに組み込まれているとまで主張しているのだ。

このメッセージは、われわれが神の敷いた進化のレールに沿って発展する、と唱える汎世界的なオカルティズムの伝統的主張を思いださせる。ティモシー・リアリーは、この主張をひと言で要約している。つまり、「神はDNAの中にいる」のだ。

実際、地球上の全生命が、すべて同一の二重らせん構造をもっているということは、非常に奇妙なことだ。もしDNAが偶然につくられたものなら、右巻きのDNAや三重らせんのDNAなど、様々なタイプのDNAがあっても不思議ではないはずだ。

ところが、現実には、ウイルスのDNAも人間のDNAも、すべて二重らせん左巻きだ。これはどう考えてもある種の意志、あるいは計画が働いているとしか思えない。そうでなければ、何から何まで、偶然のひと言で片づけて、あとは頬かむりしているしかない。が、全宇宙の恒星(1000億×1000億)からひとつを選ぶよりも低い確率でしか発生しないDNAが、“偶然”地球に発生したのだと、だれが自信をもって主張できるのだろうか?

さらに、「わずか3億年の間に、ごく単純な蛋白質から、高度きわまりない生命組織をもつ人間にまで、“偶然”に生命が進化し、おまけに、宇宙時間のスケールでいえば、まばたきの時間にも満たない間に人類が今日の文明を、“偶然”築きあげたと、なんの根拠があって主張できるのだろうか?


こうした、きわめて楽観的な、“偶然”の連続に納得がいかないのなら、われわれはもっと別の可能性を追求するしかない。そのひとつが、冒頭で記したように、“スマイル・メッセージ”の中で語られているのだ。

われわれのなすべきことは、スマイル・メッセージの中で明言されている。それは3つある。

第1は、遺伝子コード(DNA)の中に「生命の聖典」を発見し、「不死の責任を引き受ける」こと。第2は、「遺伝子コードを神経系によって解読」し、「知性を増大化する」こと。そして第3は、「銀河系ネットワークと通信」して、「われわれの故郷へと凱旋する」ことだ!

 

■第1の課題= 「生命の聖典」を発見し、「不死の責任を引き受ける」こと


メッセージの中で、ETは、われわれが今や「死」を克服すべき段階に入ったと告げる。この主張は、通常の感覚ではまったくの冗談にしか聞こえないだろう。しかし、錬金術や道教、神仙道の究極目標のひとつであった「不死性の獲得」が、今日ではきわめてまじめな科学上の研究課題になっているといったら、読者はどう思われるだろうか?

『コスミック・トリガー』の中で重要なページが、この不死性の探究のためにさかれている。その中から、いくつかの例を拾いだせば、このテーマがスマイル・メッセージとどんなかかわりをもっか、理解していただけるだろう。

不死性の探究が科学の対象になったのは、科学がDNAを射程内にとらえてからだ。

生化学者で、哲学者のバークレー大学教授ポール・シーガルは、「われわれの死は、ひょっとしたらDNAにプログラムされているのではないか?」という仮説から不死の探究をスタートさせた。死は細胞のランダムな崩壊の延長という従来の説と比べると、このシーガルの説はまさに驚天動地のものだ。というのも、もし死が、事実、プログラムされて起こるものなら、そのプログラムを変更することにより、われわれは不死に至る鍵を見出せるかもしれないからだ!

シーガルの探究は、老衰から死に至るプログラムを実行に移す「ケミカル・トリガー」を突きとめることに集中されている。これこそまさに、現代の錬金術だ。というのも、老化のプログラム探究において「不死」にかかわり、老化阻止物質の合成において「物質変成」にかかわるからだ。さらにこの研究の過程で、遺伝子操作の問題が当然生じてくるが、この遺伝子操作こそ、生命レベルにまで深化した「物質変成」にほかならないからである。


現在のわれわれの寿命が、われわれの肉体の耐用年数から導きだされたものだと考えるのは間違っている。少なく見積もっても、われわれの肉体は200年は使えるというのが、昔からの学者の主張だった。しかし今日では、多くの“不死学者”がもっと景気のいい数字をあげてわれわれに夢を与えてくれている。すでにラットの実験で老化のトリガーを変化させる3つの方法を発見したというシーガルは、ごく近い将来、人類の寿命は平均400~500歳まで延長されるだろうと主張する。

ヨハン・ブジョークスティン博士は800歳という予測値をあげているし、医学博士のロバート・プレオーダは、「老化のあらゆる兆候が矯正され、予防されるようになれば」という条件つきで、なんと1000歳という数字をあげているのだ。

しかし、こうした数字も、ティモシー・リアリーのとほうもない主張の前には色あせる。ティモシー・リアリーは、太陽が滅び去る数十億年先まで生きるつもりだと語っているのだ!





われわれにとってもうひとつ興味深いのは、こうした「不死」を探究する学者が、シリウスのメッセンジャー、ティモシー・リアリーと強い接点をもっているという点だ。

シーガルが不死の研究に取り組むきっかけとなったのは、ティモシー・リアリーのレクチャーに参加してからだという。ほかにも、名前は煩瑣になるので省略するが、量子力学を超心理学やティモシー・リアリーの業績と関連づけようとしている科学者グループが、少なからず存在するのである。

これは、いったいどういうことなのだろう? アメリカにおいて、ティモシー・リアリーとのかかわりを表明することは、実は危険なことなのだ。彼は犯罪者であり、突飛であやしげな擬似宗教によって若者を扇動した山師であり、ジャンキーであり、政府に仲間を売ったスパイであるという噂もまた、アメリカではかなりポピュラーなものだからだ。

それにもかかわらず、ティモシー・リアリーに対するシンパシーを表明する物理学者やその他の科学者が、少なからず存在するということは、ひかえめに見ても、ティモシー・リアリーの主張に科学的根拠があることを証明している。さらに大胆にティモシー・リアリーの主張を受け入れるなら、それは銀河系の“兄弟”からの通信が、でたらめなものではないということの傍証になるのではないか? 

結論を急ぐことはやめ、続いて、われわれは第2の課題を見ていくことにしよう。

 

■第2の課題= 「遺伝子コードを神経系によって解読」し、「知性を増大化する」こと


この課題は、「スマイル計画」の鍵を握っている。ティモシー・リアリーはこれを、インテリジェンスの2乗と表現し、すでに人類はその段階に突入していると断言する。

この“予言”には、いくつもの側面があるが、ここではわかりやすい2つの面についてのみ記していくことにする。第1は社会的な現象面、第2は科学面だ。

社会面での知性の増大化運動は、ティモシー・リアリーがETからのメッセージを受ける以前の1960年代にアメリカ全土を覆い、欧州圏に飛び火した。いわゆる「ドラッグ・カルチャー」がこれにあたる。

主役はいわずと知れたLSD。1938年に発見され、1943年に合成されたこの「幻覚喚起剤」は、1960年に至って、まさに燎原の火のように全米の若者の間に浸透していった。

このドラッグは、人体にほとんど毒性を残さないこと(皆無と主張する学者もいる)、摂取を中断しても禁断症状がない(中毒性を生じない)ことなどが、従来のコカインやモルヒネなどのドラッグとの大きな違いだった。しかも、喚起される幻覚は、まことに強烈だった。

LSDは、それを服用する者の意識を、有無をいわさず拡大し、日常生活で固定されたリアリティを破壊した。服用者は未知の精神領域を旅行し、蛇のように「脱皮」した。宇宙に行くのも、太古の女神と出合うのも、ETとコンタクトするのも、お好み次第だった。“ターン・オン(酩酊)”は、何層にも重なった意識の、秘められた扉を開く20世紀の“秘儀参入”となったのである。



カウンター・カルチャーの
旗手として活躍していた頃の
ティモシー・リアリー教授


LSDの効果があまりに激烈だったので、ほとんどの愛好者は、それを楽しむことに急で、その価値を正当に評価するに至らなかったが、ティモシー・リアリーはほどなくしてLSDから離れた。というのも、ドラッグはティモシー・リアリーにとっては、「人間の神経系の潜在能力を十分理解するため、焦点をさまざまに変化させる道具」にすぎなかったからだ。

われわれの日常意識は非常に狭く、固定的で、しかも勝手な思い込みとドグマ(独断)に満ちたリアリティによって、どうしようもないほどガッチリと支配されている。この意識状態は、地球的・近視眼的な、地べたにはいつくばる意識だ。意識進化のレベルでいえば、すでに過去の遺物、克服されねばならない低レベルの意識といってもいい。

LSDは、この地球的意識から人をひきはがし、宇宙へとトリップさせるために開発された物質だというのが、ティモシー・リアリーの考えだった。





アントン・ウィルソンは、よりはっきりと、この種のドラッグを、人間の脳神経系の従来のプログラム(固定したリアリティ像を神経系に送り込むプログラム)を改変し、ジャンプさせ、多重多層のリアリティヘと連れだす、「メタプログラミング物質」と定義づけている。

こうした意識の拡大が、人間に新たな視点、世界観、発想を与えることは、間違いない。ただし、この“暴力的”な傾向のある“メタプログラミング”が、上等な方法といえるかどうかは、読者自身が判断してほしい。


ともあれ、知性増大に必要な意識の改変は、“偶然”のLSDの発見・開発から、半ば強引にひき起こされ、世界に熱狂的なブームを呼び起こし、その後の“精神世界”ブームの土台を築いた。今日、欧米や日本などに広がっている神秘学・精神科学ブームは、間違いなく1960年代を核に形成されたのだ。

そして、そのころ学生だった“時代に敏感”な若者が、のちにニューサイエンスの旗手となり、“精神世界”のアジテーター、プロパガンディストになり、カルトを組織し、あるいはニューメディアの世界で知覚像の拡大に猛進していることを、忘れてはならないだろう。

 

■知の枠組みの大転換によって、20世紀の科学はオカルティズムに近づいた!



人間の脳の神経細胞。この複雑な人間の脳に
科学者はどこまで完璧に迫れるか。


さて、知性の増大のもうひとつの面、科学に移ろう。20世紀が、異常に発達しつづける科学とテクノロジーの時代だということ自体、「知性の増大」が「人類進化」の3つのステップのひとつというスマイル・メッセージの実現の表れなのだが、もう少し詳しく見ていくことにしよう。

知性を開発することは、今やブームないしファッションといっていい。いわゆる、“潜在能力開発”にかかわる科学者や研究家──その中には、あまり信頼のできない人々もいるが──の活躍は、この文章を読んでいる読者なら説明するまでもないだろう。

さらに、よりエキサイティングなアプローチは、“脳内物質”の探求によってもたらされた。脳内および消化器官にあって、もろもろの情報伝達を司っている“神経伝達物質”捜しが盛んになったのはこの数十年のことで、大脳生理学者や神経学者らの脳内物質捜しに対する熱狂ぶりは、マスコミによって“ゴールド・ラッシュ”と揶揄されるほどの活況を呈した。

脳内の神経伝達物質は、ある種の感情や感覚、行動能力などの発現のトリガーになる。睡眠を引き起こしたり、快感を与えたり、食べたり、性欲を起こしたりする物質を自由自在にコントロールできるようになれば、われわれはあらゆる面で従来の人間観を書き換えることができる。また、記憶や学習などのトリガーとなる物質を支配できるようになると、人間の知性は、まったく新たな局面を迎えることになるだろう。

この脳研究の20世紀的局面は、まさしくETの予言──「神経系の化学組成の中に、知性を増大化する鍵を見出すだろう」──とぴったりと符合するといわなければならない。


さらに、物理学的世界観の枠組みも、今世紀に至ってガラリと変化した。19世紀には、われわれが認識している世界は不動の実在だと思われていたものが、今日では実在の影にすぎないと考えられるようになった。もう少し厳密にいうと、われわれが、世界に関する体験を組織化する際に用いるいかなる“網の目”も、世界そのものをとらえることはできないということになる。

この、今世紀初頭に、物理学者ニールス・ボーアらによって公式化された“コペンハーゲン解釈”や、前述のホログラフィック・パラダイムは、物理科学の世界観が、古代インドや中国エジプトなどの世界観にすり寄ったということを意味している。

シャーマニズムのいわゆる“類感魔術”も、今日では物理学の概念になりつつある。これは、物理的風影関係はなくとも、人形に呪いをかけると、呪われた人間に効果が及ぶという呪術だが、この奇妙な“偶然の一致”の背後にある世界と、ユング=パウリのシンクロニシティは、あと一歩の距離にある。また、ひとつの粒子は他のあらゆる粒子に影響を及ぼすという物理学の仮説(QUIP)は、すべてが一方では原因であり、同時に結果でもあるという“魔術的観念”に著しく接近しているのだ。

20世紀科学が、総体としてオカルティズムに接近しているという印象を与えるのは、われわれの知の枠組みが変化してきたからにほかならない。そしてこの変化は、ETやティモシー・リアリーによれば、われわれが「この惑星の子宮を離れ、星々へと歩みだすときがやってきた」からだという。

なぜ知性は増大化されねばならないのか? ──この問いの答えは、次のパートを見ていくことで明らかになるだろう……。

 

 

 

■■PART-6:

人類はスターシードとなり、遥かな宇宙へと還っていく!


シリウスからの啓明を受け、進化の担い手となったイルミノイドたち。イルミナティの陰謀とは、人類を宇宙に導くべく暗躍するイルミノイドの意志にほかならなかった。はたして、われわれの未来は彼らの筋書きどおりに進むのか。

 

■第3の課題= 「銀河系ネットワークと通信」して、「我々の故郷へと凱旋する」こと


「スマイル・メッセージ」は、われわれが宇宙空間から訪れたスターシード(星間生命種子)であり、やがて再び宇宙に飛びだしていく存在だと主張する。この“予言”と歩調を合わせるかのように、スペース・コロニー計画が猛スピードで進行中だということは、パート4で書いたとおりだ。

われわれが元来“宇宙的存在”だという主張は、オカルティズムでは最も基本的な主張だった。しかし20世紀に入るまでは、これはいわば、観念上の問題だとしかとらえられていなかった。実際、この肉体ごと宇宙に飛びだせるものとは考えられてはいなかったのである。

けれども今日では、人間が宇宙に進出するのは、進化の必然的なプロセスだと考える人が日増しに増加している。その理由はいくつもある。第1に、限られた地球資源の問題がある。さらにアメーバのように増殖する人口問題がある。専門家の試算によれば、一日で大都市2つ分、一年でひとつの国家が生まれるのと等しいだけの人間が、この狭い地球に誕生しているというのだ!

しかし、こうした行き詰まりの打開だけが、宇宙進出の目的なのではない。これまで見てきたような神経系の化学操作に必要な化合物を製造するうえでも、生命延長の科学をよりいっそうつきつめていくうえでも、あるいは今以上に物理・化学的 “錬金術”をおし進めていくうえでも、地上より、宇宙空間のほうがはるかに具合がいいということは、今日ではもはや常識なのだ。

高度な真空状態や無重力が得られる空間では、地上とは比較にならない高純度の物質が容易につくられる。超低温や超高温も、はるかに安価に得られる。たとえば、太陽に正対する面を断熱スクリーンで覆うだけで、物体はマイナス250度まで冷却されるのだ。超低温は超電導テクノロジーの利用をきわめて容易にする。人体に有害な放射線の活用も、広大無辺の宇宙空間なら問題ない。プラズマや電磁場も、地上とは比較にならない規模で利用できる……。

21世紀のテクノロジーは、すべてが宇宙空間向きにできている。スーパー・コンピューターの部品も、地上より宇宙で製造するほうがはるかに高精度が保て、しかもコンパクトになる。医学テクノロジーも同様だ。現時点ではっきりしているだけでも、「心臓病と神経症、高血圧、火傷、脊椎疾患」の治療は、“宇宙病院”のほうが「きわめて効果的」だと、ソ連科学アカデミーのウルベコフ博士は明言している。

実験宇宙生物学への知見は、人類進化の三本柱のうち、遺伝と突然変異の発生の2点においては、「無重力状態においてすべて順調」だと保証する(同じくソ連科学アカデミーのシェペレフ博士、パルフェノフ博士)。 残りひとつの自然淘汰については、研究中だというが、しかしこれについても予測は決して暗くはない。

 

■宇宙を志向する進化のステージ上には現人類の全てが登場できるのか?


宇宙移住に関する研究で、より興味深いのは、人間精神に関する部分だ。宇宙に出るためには、われわれは自らの意識をコントロールする訓練を積まなければならないと専門家は主張する。ところが“偶然”にも、このマインドコントロールは、20世紀の“流行”なのだ。

ヨガ、瞑想、シュルツの自律訓練法、グルジェフ・ワーク、種々のサイコセラピー、バイオフィードバック……これらは、いずれも自らの心身のコントロールと意識の拡大に寄与するテクニックなのだが、同時に“スターシード”として宇宙に乗りだすための訓練にもなっているのである!

すべてができすぎている。話題のテクノロジーやさまざまなブームが、奇妙なほどに宇宙を志向している。少し前に話題になった植物も感情をもっているという発見──これすら宇宙志向の文脈に入ってくる。というのも「スペース・コロニーで物質循環を組織化するのに最も有望な方法は、ツィオルコフスキーがすでに予想したように、人間と植物の共同体を設けること」(ウルベコフ博士)だからだ。

もし、こうした動きが、一部の陰謀論者のいうように、ETおよびETと結ばれた秘密結社の策謀によるものだとしたら、彼らの計画はみごとなほどうまく運んでいるといわねばならない。あらゆる方向が、人類進化のニュー・ステージに向いているからだ。

しかしここに重要な問題がある。この進化のバスには、はたして人類全員が乗り切れるのだろうか?

「スマイル・メッセージ」は、この点に関しては何も語っていない。けれども、過去、地球上の生命が新たな進化の段階に入ったときには、必ず、全地球レベルでの旧勢力の滅亡があった。進化についてこれない部分は自滅するこれが進化の鉄則だった。この冷厳な法則から現人類がまぬかれうるとする根拠は、実は何ひとつないのだ。

スペース・コロニーに収容できる人数はたかが知れている。では、スペース・コロニーからはみだした人類は、地上で昔どおりの生活を送れるのだろうか? この問いに責任をもって答えられる者はだれもいない。ただ、スペース・コロニーの発案者であり、ティモシー・リアリーの仲間でもあるオニール教授の意見では、その可能性は薄い。というのも、彼は、スペース・コロニーが「行き場を失いつつある人類を救済する唯一の可能な手段」だと主張しているからだ。

ここに、再びイルミナティの影が現れる。人類文明は、確かに宇宙に向けて猛進している。知は異常に増大しつつあり、生命科学は神の領域に迫ろうとしている。しかし、このトレンドに乗れるのは、ひょっとしたらごくひと握りの“超人類”のみではないのか? ──こうした恐れが、実はイルミナティ陰謀論の心理的背景になっているのである。

 

■選別され、“啓明”を受けたイルミノイドこそ、来たるべき進化の担い手となる!



進化のバスには、はたして人類全員が
乗り切れるのだろうか? ひょっとしたらごくひと握りの
“超人類”のみではないのか?


このへんで、イルミナティの系譜をより明確にしておこう。歴史上のバヴァリア・イルミナティは、今日ではもはや存在しないだろう。しかし、高度な知性体に選別され、“啓明”を受けてその血脈に連なった者は存在し、スターシードとなって宇宙に脱出しようとしているのだ! 彼らを特別に「イルミノイド」と呼ぼう。イルミノイドこそ、来るべき進化の担い手、「私たち自身の遺伝的未来の姿」なのである。

20世紀のイルミノイドのひとりは、まぎれもなくクロウリーだった。ティモシー・リアリーもそのひとりだ。クロウリーは、自らがスターシードだということを知っていた。彼はいたるところにシリウスのサインをばらまいていたが、それは自らが、“啓明”されたイルミノイドだということの宣言なのだ!

『法の書』で、クロウリーはETからのメッセージをこう伝えている。
「彼ら(ET)は、わが子らを自分たちの羊小屋に集めるだろう。星々の栄誉を、人々の魂の内にもたらすだろう」

しかし、すべての人類が星々へと帰還できるわけではない。『法の書』に登場するホルス(シリウス生命体)はいう。

「まず初めに、私が戦いと復讐の神であることを理解せよ。私はめったに敵と妥協することはない……」


クロウリーの直弟子であり、クロウリーの影響を濃密に受け継いだOTOのジャック・パーソンズ──アメリカ宇宙開発の初期のリーダーである天才ロケット工学者は、きわめてまじめに、肉体をもったまま、宇宙に昇天する秘儀に没頭していた。これを「ムーン・チャイルド」という。ここにまたひとつ、イルミノイドの秘められた目標が明らかになる。

もっと話を明確にする情報を、アントン・ウィルソンがティモシー・リアリーから聞きだしている。ある日、ティモシー・リアリーはクロウリー・タロットで自らの運命を占った。すると出てきたカードは「ザ・グレート・ビースト」だった。これはいうまでもなく“黙示録の獣”クロウリー自身をさす。ティモシー・リアリーはその意味を、「自分がクロウリーの生まれ変わりであり、クロウリーが始めた仕事を自分が達成し、人々を、来るべき宇宙的意識のために準備させる役割を担っている」と解釈したのである!

NASAがイルミノイドの牙城のひとつだという風説は、昔から今日までたえず流されつづけている。これが事実かどうか確認するすべはないが、少なくともNASAとティモシー・リアリーを、一部の科学者が結びつけていることは事実だ。

 ちなみに、秘教研究者ジェイムズ・ダウナードの調査によれば、現代のシリウス信仰の総本山はカリフォルニア州のパロマー山天文台だという。パロマー山天文台の観測室には、常にシリウスに向けられた望遠鏡が置いてあり、シリウスのヘリアカル・ライジング(太陽と同時の上昇)の日になると、その望遠鏡を通じてシリウスの光を浴びながら、「シリウス復活の儀式」が執り行なわれるという。

 

■イルミノイドの陰謀のプログラムは、遺伝子コードの中に存在する!



イルミノイドがどのような新種の人類(超人類)をさしているかを知る方法がある。クロウリーは、あるレベル以上の秘儀に参入できる者の資格を厳しく限定した。ETを招き、交信し、あるいはジャック・パーソンズのようにムーン・チャイルドと化すような高度な“魔術”を実践するためには、この資格が欠かせなかったという。

その資格とは、以下のようなものだ。

【1】健康にすぐれている。
【2】少なくともひとつは得意なスポーツがある。
【3】少なくともひとつの科学的分野で実験を行なう能力がある。
【4】数種の分野の科学の広い知識をもち合わせている。
【5】基本論理学の試験に合格している。
【6】イデアリズム、唯物論、合理主義、スピリチュアリズム、比較神学などを含んだ哲学史の試験に合格している。


これが、秘儀参入者の条件だと、いったいだれが信じるだろう? しかし、事実これが条件なのだ。そして、これこそが20世紀におけるイルミノイドの──したがってスターシードの条件なのである!

古代の“秘教科学”を学んだ者も、同じような資格を要求されたにちがいないという考えは当たっているだろう。オカルティズムの本流は、常に「知」に沿って流れた。この流れと敵対したキリスト教は、グノーシス、カバラ、錬金術、プラトニズムなどの系譜とは永遠に相入れないのだ。


『法の書』のホルスはいったい誰と戦うといっているのだろう? 

ティモシー・リアリー同様、邪悪さと神聖さの間を揺れ動いた20世紀の怪物クロウリーは、『法の書』の中でこう宣言する。

「われわれは信頼を置かない、聖女や鳩に対しては。
われわれの方法は科学であり、
われわれのねらいは宗教である」


イルミナティの陰謀とは、その現代における末裔イルミノイドたちの陰謀にほかならない。しかし、その陰謀の書き手は、進化の枠組みそのものにある。われわれの神経系に、そのサーキットに、そしてつまるところ、遺伝子コードそのもののうちに存在するのだ。だからこそそれは、全人類を等しく巻き込む。ユングのいう“元型的状況”を引き起こし、「知」のコードであるシリウスを呼び覚ますのだ……。

「宇宙移住」+「知性の2乗」十「生命の拡大」──SMI2LEは、不可避の道なのだろうか? 他の可能性はないのだろうか? とりわけ知の暴走と意識の暴走は、宇宙を錯乱させはしないのだろうか? われわれの進化は、われわれをどこに導こうとしているのか?

最後に、その疑問を解くヒントとなるものを、ここでひとつだけ提示しておきたい。

スマイル・メッセージは、人類進化のプログラム実現の鍵を握る国として「日本」を指名している。今こそわれわれは、自らのルーツとその使命について、真剣な熟考を積み重ねなければならない時期にきているのだろう。日本人とは、いったい何者なのだったのか。そして、われわれは、だれと手を結ぼうとしているのか? この問いの延長線上に、恐らく人類の未来があるのだ──!

 

 

 

■■PART-7: 「SMI2LEメッセージ」の後日談

 

■ティモシー・リアリー教授は狂っていたのか?


念のために言っておくが、「SMI2LEメッセージ」は実際にティモシー・リアリー教授本人が自分の機関紙『テラ2』などで公開したものであり、単なる思いつきで口にしたメッセージではない。

ティモシー・リアリー教授が「SMI2LEメッセージ」を公式に発表したとき、当時のアメリカの極端な右派と左派が、リアリー教授の正気に疑いを抱いたという。

しかし、毎日リアリー教授と会話を交わし、ときには彼に助言をあおいだりもしていた心理学者ウエズレー・ヒラー博士は、当時のリアリー教授の精神状態について次のように語ったという。

「ティモシー・リアリーは完全かつ素晴らしいまでに正気である!」

また、その数ヶ月前にも3人の政府の精神分析医がリアリー教授を診察しており、彼が完全に正気であり高い知能指数の持ち主であると証言していたのである。

リアリー教授は、その後、旺盛な著述・講演活動に入り、コンピュータソフト会社「フューテック」などを経営。晩年はヴァーチャル・リアリティ技術などにも興味を寄せた。
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■■PART-3:

「イルミナティの陰謀」とはシリウス生命体が放つ“神の知識”だ


「ホルスの目」は、すなわち、シリウス生命体の宇宙を駆けめぐる知覚──。その「目」を継承するイルミナティの陰謀とは、シリウスとのコンタクトを通して人類に内在する知の炎を燃え立たせ、啓明のネットワークに包み込むことだ!

 

■古代エジプトの聖なる「ホルスの目」は宇宙をめぐるシリウス生命体の知覚を表す



古代エジプトの神殿の壁画に
描かれている「ホルスの目」


20世紀全般を覆う2つの謎めいた影シリウスとイルミナティをざっと素描してきたが、読者は、これら2つの影が、どこでどうしてひとつに結び合わさるのか、いぶかしく思われることだろう。

厳密にいえば、ドイツに成立したバヴァリア・イルミナティとシリウスは、間接的にしかつながらない。というのも、シリウスは紀元前数千年──ロバート・テンプルの説では、紀元前5000年──の昔から地球にかかわってきたからであり、バヴァリア・イルミナティは、シリウスが深く関与した可能性の強いいち結社以上のものではないからだ。

順を追って書いていこう。イルミナティとシリウスのつながりをストレートに物語るものは、前章で書いた“アイ・イン・ザ・トライアングル”だ。このシンボルの起源は、エジプトの「ホルスの目」にある。そこで、シリウスとアイ・イン・ザ・トライアングルの関係を知るためには、われわれは面倒でも「ホルスの目」にまつわる神話に分け入っていかなければならない。





話を見えやすくするために、ここでは登場人物を3神に絞り込むことにする。ホルスとその親であるイシス、オシリスだ。

まずイシス。この女神がシリウスの神格化であることは、すでに考古学者らによって十分証明されている。古代エジプトでは、このシリウスがちょうど太陽と重なる日を新年として、一年の暦をつくりあげた。これがパート1で書いた“犬の日”だ。そして、この日は、シリウスの力と太陽の力が重なり合って、そこから聖なるバイブレーションが発せられるという。

このイシスの周囲をめぐる惑星、それがオシリスであるシリウスBだ。この星は暗く、重い。しかし、シリウス星系の中で最重要な星であり、ドゴン族が最も重視し、古代エジプト人が最も注目したのも、この星であった。

シリウスBは超密度の星で、強い光度をもつ主星シリウスAに比べ、非常に見えにくい星である。そこで、エジプト人は、オシリスを「暗闇の盟友」と呼んだ。そして闇の世界、死後の世界を司る神ととらえた。ドゴン族も、この星を「暗い星」と主張する。そして、その象徴として「ひとつ目」を描く。まったく同様に、エジプト人もオシリスを「ひとつ目」として描く。シリウスBは「宇宙のひとつ目」──宇宙生成の鍵を握り、すべてを見通す目の星なのだ。

ドゴン族やその周辺部族のボーゾー族が、シリウスBを“トノ・ナレマ”と呼んでいるという事実は大いに注目に値する。この言葉は、ロバート・テンプルによれば、そのもの、ズバリ「目の星」という意味なのだ!



ドゴン族が伝えるシリウス星系の図


さて、古代エジプト人や、エジプト神秘主義の系譜に連なるオカルティストたちは、このシリウスBのシンボルこそが、今われわれの追求している「ホルスの目」なのだと口をそろえる。

ではホルスとはなんの神格化なのか。オカルティストたちの研究から、現在のところ、イシスとオシリスの子ホルスは、すなわちシリウス生命体そのものを指しているという。さらに、ドゴン族によれば、その故郷は、シリウスCの周囲を回る「ニャン・トロ」だというのである。

シリウスAは太陽の48倍もの光度で燃えさかる恒星だし、シリウスBは1万度以上の表面温度をもつ惑星だ。こんな星に高度な知的生命体が住んでいるわけがない。ところが、ニャン・トロは、水のある惑星なのだという。そして、このニャン・トロに住むシリウス生命体は、シリウスBを最も重要視し、崇めているというのだ。

エジプト神話によれば、ホルスは父なる神、「暗闇の盟友」オシリスの死を悼んで、自らの目を供犠に捧げたのだと伝える。つまり、ホルス(シリウス生命体)の目は、オシリスに捧げられた目、シリウスBの目なのだ。逆にいえば、オシリス ──つまりシリウスBは、ホルスであるシリウス生命体の目を通して宇宙を見る。だから、シリウス生命体が外宇宙で活動させている知覚は、すべてシリウスBに帰属するということを、これら伝承は語っている。ホルスは、オシリスにとっての“飛ぶ目”、宇宙をめぐる知覚なのだ。だからこそホルスは、きわめて鋭敏な視覚と強い飛翔力をもつ“鷹”によって象徴されてきたのではないか……。

 

■「神の目」を知る覚者は、シリウス・ネットワークに取り込まれていく!


「ホルスの目」とシリウスの関係は、これでだいたい理解していただけたことと思う。

古代エジプト人は、シリウス生命体にまつわる思想やエソテリック・サイエンスを表現する際に、こうして「ホルスの目」を用いた。「ホルスの目」が、人間の可能性の拡大に関係する超越的・神秘的エネルギーを表すと同時に、冥界・死後の世界、そして不死の象徴としても用いられるのは、シリウスBの二面性によっている。というのも、シリウスBは、実質的なシリウス星系の主星としてシリウス生命体やエジプト、ドゴン族などに崇められると同時に、己れの重力圏に入るものをすべてのみ込み、とらえて離さない超重力の恐怖の星、暗闇の盟主、悪魔の星ともとらえられていたからである。

シリウスBのこの二面性は、エデンの園の蛇のイメージで伝えられている。グノーシス神話では、この蛇を知の顕現として崇めるが、キリスト教では邪悪な魔としてしりぞけるのだ。

よく知られているように、ヘルメス学──錬金術の系譜においても、蛇は重要な“秘められた知識”を象徴する。ヘルメス学の祖ヘルメス・トリスメギストスが「犬の頭をもつ者」と呼ばれ、枝にからみつく蛇をもっている図で表されることに注意してほしい。「犬の頭」とはシリウス星系=大犬座の伝統的シンボルであり、蛇はエソテリック・サイエンス、あるいはシリウス・サイエンスの“知識”の象徴である。



ヘルメス学の祖
ヘルメス・トリスメギストス。
「犬の頭をもつ者」と呼ばれる。


「ホルスの目」にまつわるこれらさまざまな“隠されたもの”が、のちの秘教伝授者によって「神の目」──「アイ・イン・ザ・トライアングル」に集約されてくる。このシンボルを用いる者は、意識するとしないとにかかわらず、シリウスの秘められたネットワークの住人になってしまうのであり、シリウスの体系に取り込まれていくのである。

バヴァリア・イルミナティは、まさにそのケースだった。フリーメーソンも同様であり、錬金術師もまたそのグループであった。彼らのうち、そのトップに立つ者はこのことをよく理解していた。ただし、それを説明することはしなかった。だから、下級構成員は、その秘められた背後関係に気づかぬままに、シリウスの影をひきずって動かされつづけてきたのである。

このことは、20世紀の今日に至るまで、少しも変わっていない。シリウスからのコンタクトは、太古のみの出来事なのではない。それは今も続いており、しかもコンタクトを受けた者の大部分は、その意味の重大さにまるで気づいていないのが普通なのだ。

アントン・ウィルソンが適切に表現しているように、シリウスの、そして「イルミナティの最終秘密のひとつは、自分がその一員であることが、抜けだすにはもう遅すぎるときになるまでわからない、ということにちがいない」のである。





シリウスの活動が20世紀に至っても少しも衰えず、相変わらず人間精神の闇の部分──無意識の部分に働きかけていることを示す例を、20世紀から拾いだしておこう。

パート1で、宇宙考古学のパイオニア、ジョージ・ハント・ウィリアムソンがシリウス生命体とコンタクトしたと主張していることは書いた。このシリウス生命体が実在しているかはともかく、彼がどこかから、「エノク語」にまつわるメッセージを受けたことは事実であり、その材料がウィリアムソンの無意識にあったと仮定しても、それなら無意識は、なぜエノク語とシリウスとUFOとエイリアンを結びつけたのかという問題は、依然として残る。

それだけではない。ウィリアムソンは、実はもっと興味深い報告をしているのだ。彼がシリウス生命体から聞いたところによれば、シリウス生命体は、仲間同士が確認し合うときのシンボルとして「ホルスの目」を用いると語ったというのである!

古代エジプトから続く「ホルスの目」の伝統が、いわば集合的無意識の中に蓄えられ、ウィリアムソンの中でよみがえった、と解釈するしか道がないではないか。

また、20世紀におけるオカルト界のプロパガンディストにして、最大の超能力者といわれるユリ・ゲラーのケースもある。ユリ・ゲラー自身が語るところによれば、彼の背後には「スペクトラ」という名のETがついていて、コンタクトを続けているという。そしてユリ・ゲラーを調査した科学者のうち2人は、この「スペクトラ」という名のETを、たびたびホルスの姿で目撃したと報告しているのだ。

 

■“イルミナティ”とは、全てを見通すサイキック感覚を体験することだ!



秘密結社が象徴として用いている 「神の目」=シリウスのシンボル。
(左)東方聖堂騎士団(OTO)のシンボル
(中)フリーメーソンのシンボル
(右)銀の星教団のシンボル


古代エジプトから6000~7000年の歳月を隔てた今日に至ってもなお、「ホルスの目」はこうして活動している。

それは一見、互いに何の脈絡もなく人々の間に現れてきたように見えるのだが、しかしたび重なる“偶然の一致”をつぎ合わせていくと、その背景に重層的、かつ広範囲にわたる謎めいたシンクロニシティが浮かびあがってくるように思えるのだ。

そして、陰謀史観の持ち主が「イルミナティの陰謀」と呼んでいるものが、実はこの「ホルスの目」の周辺で起きる事件、そのメンバー、結社、思想などと重なり合うのである。



サン・ジェルマン伯爵。
彼は生没年不詳で、 その生涯のほとんどは
神秘のベールに隠されたままである。
彼の正体をめぐって、様々な説が
唱えられている。


たとえば、陰謀論者の代表的人物であるバリュエル神父は、フランスにおけるイルミナティ・ロッジの首魁が、かのサン・ジェルマンだったと主張している。それを直接的に証明する歴史資料は存在しないが、しかしサン・ジェルマンとシリウスとの関連、あるいはサン・ジェルマンとエイリアンとの関連なら、いくらでもあげられる。

たとえば彼は、ウィーンの友人たちにこんな謎めいた言葉を示したことがある。
「私の歴史には300年の時がある。200年は友人のためであり、50年は酒を飲むための時間、そして25年はイシスとの時間……」

ここでいう「友人」と「酒」は、サン・ジェルマンの表向きの顔、世間に知られた活動を指しているのはいうまでもない。そして、彼本来の顔、彼の活動の本質はイシス──すなわちシリウスにあると、彼はここでほのめかしているのだ。



アルバート・パイク(1809-1891年)。
弁護士、詩人、多作な作家として
活躍していた南部連邦の将軍で、
「黒い教皇」と呼ばれていた。


  また、アメリカにおけるフリーメーソン高位者であったアルバート・パイクは、著書『古代スコットランドにおけるフリーメーソンの一般儀式のモラルとドグマ』の中で、「神の目」=「燃え上がる星」について次のように述べている。

「5点からなる『燃えあがる星』のなかに、『聖なる摂理』に関する暗示を見出すというのもまた非現実的である。よくいわれるような、この星が魔術師を導いてきた記念すべき星だという解釈も、いささか近代的な意味づけである。元来、この星はシリウス、犬狼星を意味するのだ。」

クロウリーは、この「燃えあがる星」のシンボルを好んで用いた。彼はイルミナティを「アルゲンテウム・アストルム(銀の星)」あるいは「ザ・シルバースター」と呼び、自ら「銀の星」教団を創設した。この「銀の星」とはいうまでもなく、シリウスを意味している。彼は自分のことを「イルミナティの哲人(エポプト)」と呼び、彼の雑誌『春秋分点』には毎号その巻頭にこう記されていた。「科学的イルミニズム雑誌」と──。



20世紀最大の魔術師
アレイスター・クロウリー


東方聖堂騎士団(OTO)のグランドマスター、ケネス・グラントは、次のように述べている。

「クロウリーは、空間の門を開き、外宇宙からの流れを人間の生命波動のなかに取り入れることが可能だと考えていた……。ラヴクラフトがその著作で執拗に言及するように、何らかの超次元的かつ超人的な力が、この惑星を侵略し、支配する意図をもって、その軍勢を集結させているとするのは、オカルトの伝統である……。それはまた、すでに宇宙的存在とコンタクトし、おそらくは彼らの到来のための準備をしている地球上の秘密結社の存在をほのめかした、チャールズ・フォートの陰鬱な指摘を思い起こさせる。

クロウリーは、こうした作家たちが真実にまとわせた悪のオーラを排除する。クロウリーはむしろテレマ的に解釈することを好んだ。つまりETやエイリアンによる人間の意識への攻撃という解釈ではなく、星々を抱擁し、そのエネルギーをひとつのシステムヘと吸収するための内側からの意識の拡大として捉えたのだ。そして、そのようなエネルギーの吸収によって、そのシステムは豊かになり、真に宇宙的なものになりえると考えたのである。」





「イルミナティの陰謀」とは、もう明らかなように、人類史の闇の部分を通底する「ホルスの目」との自覚的・無自覚的コンタクトそのものなのだ。バヴァリア・イルミナティは、そうしたコンタクトのひとつのケースにすぎない。

「イルミナティ」という言葉は、日本語で“啓明”と訳されている。そして、啓明とは、全人格をゆるがすなんらかのエネルギーによって、それまでふさがれていた内在する知恵の目が開かれる体験そのものを指す。これこそがイルミナティの本質なのである。

  また、「イルミナティ」という名称は、「神や人間についての内的な啓示」という意味を持つ言葉として、古くから多くの宗派に用いられてきたものである。このことからも、18世紀にバヴァリア・イルミナティを創設したアダム・ヴァイスハウプトがイルミナティの教義の“始祖”ではないことは明らかであり、彼は古代ギリシアやエジプトの神秘主義的哲学を研究する中で、ただそれを復活させただけであるのだ。

読者は、「イルミナティ」のキーワードが「知」に置かれているということの重要性を、よく覚えておいてほしい。このことの理解なしに、われわれは20世紀の全科学を巻き込んだオカルト・ムーブメントを把握することはできないからだ。

“啓明”=イルミナシオンはたんなる神秘体験や神秘的恍惚感といったものではない。いわば世界に向けて開かれた「知」のめくるめく眩暈、あらゆる「意味」がどっと堰を切って溢れだし、自分に向かってくるような、まばゆいばかりに「すべてが見えてくる」サイキック感覚なのだ。

この、いわば「知の熱」「知の炎」ともいうべきものを執拗に追い求めたのが誰だったかを思いだしてほしい。

古代において、最も強烈にこの「啓明」を求めたのは、プラトンであり、ピタゴラスだった。あるいはまた、グノーシスに属する神秘家、哲学者だった。グノーシスというセクト名が、何よりも雄弁にこのことを物語っている。グノーシスとは「知識」という意味なのだ。そして、『旧約聖書』に見られるとおり、「知識」はキリスト教から一貫して「悪徳」とみられ、前述したとおり、イブをそそのかした悪魔の化身の蛇と見なされて、迫害されつづけてきたのである。

イルミナティは、いつの時代にも存在した。

反イルミナティの熱心なプロパガンディストが、イルミナティの起源をエジプト神秘学に、グノーシスに、あるいは新プラトニズムに求めるとき、彼らはある意味で本質をついていたのだ。プラトンが“愛知者”であったように、バヴァリア・イルミナティのヴァイスハウプトが知の探究者であったように、ブッディストが“般若=智恵”を求め、グノーシスが“神の知識”を求めたように、イルミナティは、常に「知」とともにあったからである!

 

■ヨーロッパのイルミナティとスーフィズムの関係


  ところで、ヨーロッパで活動したイルミナティは「スーフィー結社のヨーロッパ支部」だとの説がある。スーフィーの歴史学者イドリエス・シャーは、イルミナティのルーツはスーフィズム(イスラム神秘主義)であると主張している。彼によれば、イルミナティの起源は、「輝ける星」に言及した『コーラン』の一節に由来するという。

スーフィズムにおいては、「彼は見るものであるとともに、見られるものであった。彼の目のほかに宇宙を見る目はなかった」とか、「私が彼を見る目は、彼が私を見る目であった」などという言葉が出てくる。ここでいう彼とは、すなわち“神”のことだ。
また、一般にスーフィズムには、ヒンドゥー教、仏教、グノーシス主義、新プラトニズムなどからの思想的文化的影響が指摘されているが、スーフィーたちは、個人的な内面を重視し、内面の探究によって“神”との直接交流・自己一体化を試みてきたことで知られている。



イスラム神秘主義スーフィー


スーフィズムに関して、日本の優れたイスラム研究家は次のようにいっている。
「スーフィズムは特にその実践面においてまったく本来、秘教的性格、エソテリックな性格のものであり、かつての古代ギリシアの密儀宗教に典型的な形で現れているように、その真相はよそ者には一切明かさないようにできている。あらゆる意味で非公開的なもの、閉ざされたもの、見せることはもちろん、話すことももちろん本来許されない秘事である」(『イスラム哲学の原像』井筒俊彦著)

イルミナティとスーフィズムの関係については、もっと研究が必要だと思われるが、もともとヨーロッパのルネサンス運動は、十字軍遠征などによるイスラム文化との接触によって生まれた現象であり、イスラムからの学習を通じて古代ギリシアの遺産が輸入され、アラビア知識を背景に花開いたものである。

このため、当時のヨーロッパ知識人の中には、貪欲にアラビア知識を吸収する過程で、スーフィズムから多大な影響を受けた者がいたであろう。そのことを考慮すれば、ヨーロッパのイルミナティのルーツをスーフィズム=アラビアに求めることは、あながち的外れにはならないと思われる。


 
(左)薔薇十字団の教祖C・R・C、すなわち
クリスチャン・ローゼンクロイツを描いたとされる絵。
(右)自らの著作の中で薔薇十字団員であることを
告白したロバート・フラッド。薔薇十字団の教義を
体系化して壮大な集成を作り上げた。


また、次のような事実もある。バヴァリア・イルミナティが誕生する前の、17世紀初頭のドイツにおいて、ルネサンス運動の一環として薔薇十字団という秘教グループが活躍し、人々を熱狂させたことで知られるが、 興味深いことに、その創設者クリスチャン・ローゼンクロイツの修行生活の物語はアラビアを舞台にしているのだ。

そして、この薔薇十字団が短期間の活動で姿を消すと、人々の中には、「薔薇十字の結社員たちは30年戦争の惨禍からヨーロッパを救うために遠いオリエントからやって来た賢者たちで、混乱が収拾されると同時に役目を終えて再び東方の故郷に帰っていったのだ」と考える者が少なくなかったのである。

また20世紀に活躍したグルジェフの思想体系(超人思想)は、スーフィズムから大きな影響を受けていることで知られているが、 彼の弟子J・G・ベネットによれば、グルジェフは紀元前4500年ごろのバビロンに起源を持つ名称の無い秘教結社に参入していたという。ケネス・グラントもまた、クロウリーの霊統をそのころのエジプトとバビロンにまでさかのぼって追跡している。

 

 

 

■■PART-4:

「スマイル・メッセージ」の中に記された衝撃の内容と“予言”


今世紀の科学はあらゆる聖域に侵入し、SFの世界が眼前に展開しはじめた。そこには、知への啓明──イルミナティの陰謀が深く静かに潜行している!

 

■今世紀における科学の奇蹟的な進歩の背後に、謎の知性体が存在する!?


われわれの世紀のテクノロジーは、空想をはるかに凌駕するスピードで突き進んでいる。生命の謎は、もはや科学者の試験管の中に片足を突っ込んでいる。物質の純血はとうの昔に破棄され、卑金属から金が変成されるように、人が空想できるような物質なら、たいがいのものが、少なくとも理論上は開発できるまでになっている。

巨大コンピューター網は世界をネットし、情報は瞬時に世界をめぐる。人間の意識や知覚は物質に置換され、反対に物質が“知覚”や“意識”をもちはじめている。あらゆる“聖域”に科学が割り込んでいるのだ。“不死”さえも、今やエソテリック・サイエンスの課題ではなく、遺伝学や生物学など、関連諸科学のまじめな研究課題になっている。

こうしたことが、今世紀に至って一気に湧き起こった。これは、よく考えると非常に不思議なことだ。なぜわれわれの世紀に至って、このように急激な“知の爆発”が起こったのか?





多くの人は、それを漠然と、積み重ねられた科学的知見の展開と考えるだろう。しかし、シリウスの影に注目している一部のオカルティストは、これは“つくりだされた状況”と考える。背後に、こうした“知の爆発”を操作している謎の知性体が存在すると主張するのだ。

こうした主張は、一見、荒唐無稽に思われる。しかし、注意深く見ていくと、この主張にも否定できないリアリティがあることがわかってくる。というのも、科学の革命的な進歩は、多くの科学者の努力の積み重ねによって得られるのではなく、ひと握りの科学者の、突拍子もない思いつきからスタートするからだ。



悲運の天才科学者
ニコラ・テスラ


たとえば、われわれの文明は電気によって支えられている。この電気システムを発明し、その他700にも及ぶ特許を取得して、「20世紀を発明した男」とも「世界を今日のようにつくりあげた男」とも呼ばれているニコラ・テスラは、それらを考えぬいた末に発明したのではなく、“霊感”によって、ひょいと垣間見ることで、発明した。
それはオカルティストが、“霊界通信による発明”と呼んでいるものと同じだ。テスラ自身は霊界を信じなかった。しかし彼はETの実在は疑っておらず、それどころか、他の惑星の住人と通信する方法を開発したと主張していたのである。

生命科学の分野でいえば、DNA構造の決定が、この“霊界通信”で発見された。遺伝子操作やクローン創造、生命の起源探究などが、すべてここからスタートしたといっていい。DNAに関するワトソンとクリックの偉大な業績は、ワトソンがオックスフォード大学のらせん階段を下りているときに、まさに電撃的に “ひらめいた”のである。

人間の知覚や世界像、そこから導かれる世界観を、根本から書き改めるニューサイエンスの最も刺激的な仮説「ホログラフィック・パラダイム」も、やはり“直観的”に生まれた。スタンフォード大学のカール・プリプラムが、たまたま手にした雑誌の立体映像から、「世界は波動のみが実在し、知覚は幻覚にすぎない」とひらめいたとき、20世紀科学は新しい世界像の構築を開始したのである。

 

■「スマイル・メッセージ」の中には人類の状況と課題が集約されている!


子細に検討していけば、20世紀の科学・文明上の進化は、こうした“革命的な思いつき”によって支配されていることが明らかになる。しかも、インスピレーションをキャッチした科学者の多くが、ごくまじめに、そのインスピレーションとある種の超越的な力からのテレパシーを結びつけているという事実は、決して無視できない。

1093の特許をもつエジソンが、「霊界通信機」の製造に真剣に取り組み、700の特許をもつテスラがETとの交信を研究したのは、たんに彼らが迷信家だったからだろうか? ニューサイエンスに属する科学者が、道教や仏教に限りなく接近しようとしているのも、ユングがグノーシスや錬金術を現代によみがえらせたのも、やはり彼らの迷信性ゆえなのだろうか?





この問いへの解答ともいうべきETからのメッセージについて記すときがきたようだ。そのメッセージは、パート1で書いたように、1973年の“犬の日”にもたらされた。受信の中心人物は元ハーバード大学心理学教授のティモシー・リアリー。人間精神を解放し、意識の新しいステージを開くためにLSDを活用せよと唱えてフォルサム刑務所につながれた当代きっての心理学者は、そのメッセージを「スマイル・メッセージ」と名づけた。

スマイル(SMI2LE)とは、Space Migration + Inteligence2 + Life Extension の略語で、「宇宙移住」+「知性の2乗」+「生命の拡張」を意味する。この3項目の中に、20世紀の人類が置かれた状況と課題が、そしてイルミナティの最終計画が、すべて集約して表現されているのである。

読者はまず初めに、下の「スマイル・メッセージ」を読んでほしい。

 

 

謎のSMI2LE(スマイル)メッセージ全文


いよいよ地球の生命体がこの惑星の子宮を離れ、星々へと歩み出すときがやってきた。

生命の種は、一連のバイオ・メカニカル・ステージを経て、段階的に進化するための青写真を含むヌクレオチドの鋳型として、数十億年前、君たちの惑星にばらまかれたのだ。

進化のゴールは、君たちの惑星間的両親が帰還を待っている銀河系ネットワークと通信をして、そこへ帰還することができるように神経系を作り出すことにある。

地球の生命体は、今やその中間にまで差し掛かってきている。自身を確立し、幼生期の変成を経て、第7の脳のステージへと至るこの道の──。

君たちの種の中で、最も知的、進歩的、かつ勇敢な者たちを集めよ。男女の比率は同等にせよ。あらゆる人種、国家、宗教を彼らによって代表させるのだ。

君たちは遺伝子コードの化学的構造の中に、不死性のカギを見出そうとしている。君たちはその中に生命の聖典を発見することだろう。不死の責任を、引き受けるときがきたのだ。もう死ぬ必要はなくなったのである。君たちは神経系の化学組成の中に、知性を増大化するカギを見出すだろう。ある種の化学物質をうまく使用すれば、遺伝子コードを神経系によって解読することができるようになるだろう。

君たちの惑星の生命体はすべてひとつであり、そのすべてが故郷へ帰還しなくてはならない。完全な自由、責任と種を超越した調和が、故郷への帰還を可能にするだろう。種族や文化、国籍によっている幼生的アイデンティティーは超越しなくてはならない。生命に対してのみ、忠誠を誓うのだ。生き残るためには、帰還の旅をするしか道はない。

日本人は君たちの惑星で最も進化した種族だから、君たちの仲間を保護してくれるだろう。

我々は、星々に目を向けるときがきたことを示すために、君たちの太陽系に彗星を送っている。

故郷に帰還したとき、君たちは新たな知恵と力を与えられるだろう。君たちの精子である宇宙船は、地球の生命体が開花したことを意味するのだ。仲間が集められ、旅が開始されるやいなや、戦争、貧困、憎悪、恐怖といったものは君たちの惑星から消え失せ、最古の予言と、そして天国のビジョンが実現化するだろう。

変異せよ!
故郷へと凱旋するのだ。

 


1973年7月23日

 

 

 

このメッセージがETからのものだとする証拠は何もない。しかし、20世紀のさまざまな科学的状況や、これまで見てきたようなシリウスの暗躍、この実験が行われた日の特殊性、同日、ティモシー・リアリーの友人のアントン・ウィルソンがキャッチしたメッセージなどを考え合わせていくとき、このメッセージがETからのものだというティモシー・リアリーの主張は、しだいに現実味を帯びてくる。

それだけではない。メッセージには、ETが彗星を太陽系に送ったとあるが、事実、「その後の数か月のうちに、メッセージの予言どおりに、コホーテク彗星が太陽系に現れ、太陽に向かってやってきた。この間、天文学者らはその前例のない壮観を公に発表し、ティモシー・リアリーの弟子たちはそれを確認して大笑いをしていたのである」(『コスミック・トリガー』R・A・ウィルソン)。

しかし、もっと本質的で、より重要なのは、「スマイル・メッセージ」がキャッチされて以降の宇宙移住計画の進展ぶりだった。まるで仕組まれてでもいたかのように、スペース・コロニー計画は急速に人類のコンセンサスを得はじめた。

こんなことを書くと、「それは勝手な思い込みだろう。スペース・コロニー計画など、今世紀初めからあったのではないか」と思う人が大部分だろう。そうではないのだ。技術的にも効率的にも、スペース・コロニー計画が可能であり、しかも絶対に必要なものだという認識が、民間レベルに急激に広まったのは、確かにティモシー・リアリーがETから「スマイル・メッセージ」を受けてからであり、ETが、人類は「この惑星の子宮を離れ、星々へと歩みだすときがやってきた」と宣言してからなのだ。

 

■「スマイル・メッセージ」の受信以降、急激に進み出した宇宙コロニー計画



(左)スペース・コロニー計画の提唱者ジェラルド・K・オニール博士。
(中)オニール博士が提唱した 「スペース・コロニー」の全景。
(右)スペース・コロニー内部の様子。円筒の内部は居住区になっている。


ティモシー・リアリーは、1973年7月にETからのメッセージを受けた。それから10カ月後の1974年5月、ティモシー・リアリーの友人であり、理解者でもあるプリンストン大学の生理学教授ジェラルド・K・オニールは、科学者では初めて、包括的かつ現実的なスペース・コロニー計画に関する構想を発表した。しかし、発表時の科学者の反応は全般的に冷たかった。科学雑誌は博士の論文掲載を保留した。それがあまりにも空想的、非現実的に思えたからだ。

しかしNASA(米航空宇宙局)の反応は違っていた。NASAはオニールの構想を評価し、すぐさま研究予算を提供してスペース・コロニー計画の推進を委託した。

NASAのこうした動きと呼応するかのように、すぐさま全米55の大学をネットした「大学宇宙研究協会」が設立された。ついで、1977年には「公共法人宇宙研究協会」が設立され、続いてスペース・コロニーに関する民間の情報センター「L-5協会」が誕生した。この協会には、わずか数カ月のうちに数十万人が集まった!

この間、UFOやETの実在はしごくまじめな研究対象になりつつあった。ティモシー・リアリーがメッセージを受けたまさにその年、ギャラップの世論調査は、UFOの目撃者が全米でなんと1500万人以上、成人人口の11%にのぼるという調査結果を発表した。

翌1974年には、スタンフォード大学で関連分野24名の科学者を集めた「地球外文明に関する討論会」と銘打ったシンポジウムが開催された。そのシンポジウムで、ジョージ・ホプキンス大学のR・C・ヘンリー博士は、「われわれ地球人は、銀河系の“兄弟”たちによって養育され、進化の道にそって進歩させられているのか?」という問いを発したが、この問いはまさしく、スマイル・メッセージと裏表の関係にあったことがわかる。

1975年には、UFO実在説が、知識階級の間で非常に強固に支持されていることが証明された。この年、ギャラップはアメリカの知識層のみを対象にUFOに関する調査を行なったが、なんと93%もの知識人が、UFOを信じていると回答したのである! 「スマイル・メッセージ」と、オニールのスペース・コロニー計画以降のこうした宇宙への期待、盛りあがりは、その後も猛スピードで広がった。

1980年、未来学者のアルビン・トフラーは、人類を襲う「第三の波」は科学技術、とりわけ「オニール博士のアイデア」に端を発するスペース・コロニゼイションだろうと予言して、センセーションを巻き起こした。そして1981年には、スペース・コロニー実現の第一歩として、ついにスペース・シャトルが打ちあげられたのである。

翌1982年には、国際天文学連合による「地球外の生命を捜し求める51委員会」の設立。1984年には、アメリカ産業界もNASAとの協力関係のもとに、スペース・コロニーの具体化に大きく踏みだしていることが、米議会下院の科学技術委員会におけるアメリカ宇宙旅行協会理事長のリチャード・クラインによって、誇らしげに報告された……。

すべての動きは「スマイル・メッセージ」以降から顕著になってきた。しかもティモシー・リアリーは、これら一連の動きを予見していたふしがある。というのも彼は、人類が宇宙に帰還するというプログラムの主要な第1段階は、オニールのスペース・コロニー計画からスタートすると明言していたからである!

となると、われわれは、いよいよスマイル・メッセージに含まれた「生命の拡張」、すなわちイルミナティの人類進化プログラムについて検討していかねばならないだろう。

 

 

-----------【補足事項】-----------

「L-5協会」とスマイル計画のつながり


人類が宇宙に乗り出すための最初のステップは、宇宙ステーションの建設だ。このステーションの位置は、どこでもよいというわけにはいかない。宇宙空間に流れだしもせず、惑星の重力に引きずられることもない安定した場(秤動点)が確保されない限り、スペース・コロニー計画は実現しないからだ。

この重力安定場を数学的に割り出したのが、フランスの数学者J・ラグランジュである。彼は18世紀の時点で既にこの秤動点を解析し、L1からL7までナンバリングしていた。そして、オニール博士やNASAがスペース・コロニー建設予定地にしているのが、そのうちのひとつ──地球と月の間にある秤動点L5(ラグランジュ・ファイブ)である。

このL5点を協会名にして発足したのが「L-5協会」である。

実はこの協会が、なんらかの形でスマイル計画とつながっているらしいのだ。というのも、この協会を訪ねたUFO研究家の有賀竜太氏が、同協会員から「スマイル・メッセージ」そのものを手渡されており、ほかにも同協会内の某グループとティモシー・リアリーとの密接な関わりを示す傍証がいくつもあるからである。

同協会自体はもちろん秘密結社ではないが、しかしその内部に、人類進化プログラム推進派がいる可能性は極めて高いのである。

 

 

 

■■PART-5:

我々の進化のプログラムはDNAに組み込まれている!


ETは、われわれの生命の起源と進化、そして人類のなすべきことを告げる。が、それは、20世紀の今日的状況や近未来の姿とピタリ符合しているのだ。ここでは、スマイル・メッセージに記された第1と第2の課題を見てみよう。

 

■生命の種はバイオ・メカニカル・ステージを経て、地球の誕生時にばらまかれた!



(左上)ソ連の生化学者A・I・オパーリン博士
(左下)ワトソンとともにDNAの構造を発見したF・クリック博士
(右)二重らせん鎖状の構造を持つDNA。
スマイルメッセージによると、人類の進化はあらかじめ
DNAに情報として組み込まれているという。

 

スマイル・メッセージは、われわれの起源が外宇宙にあると断言する。
「生命の種は、一連のバイオ・メカニカル・ステージを経て、段階的に進化するための青写真を含むヌクレオチドの鋳型として、数十億年前君たちの惑星にばらまかれたのだ」

この内容は、〈1〉われわれの生命がDNA──ヌクレオチドからなる二重らせん鎖状の高分子物質──の地球散布によってスタートしたこと、〈2〉進化は、もともとその段階でDNAに情報として組み込まれていたことを告げている。

この説は、決して空想的な説ではない。というより、“原初の生命のスープ”の海で生命が“偶然”に生まれたとするオパーリン流の生命起源説より、星間種子飛来説(スターシード説)のほうが、今日では説得力があるのだ。

オパーリンの流れを汲む自然発生説の最大の欠陥は、あまりにも都合のよい偶然の重なり合いが前提になっている点にある。無機物がランダムに化学反応して有機物になる確率は、ごく小さな分子(アミノ酸100個)で、10の130乗分の1と計算されている。

一方、地球が誕生してから今日までに10の17乗秒しかたっていない。ということは、1秒間に1万回の割合で、でたらめな化学反応が起こったと考えても、そこで試される可能性は10の21乗にすぎないということだ。これに対し、生命のもとになる組み合わせば、10の130乗の化学反応でようやく1回。両者には絶望的な開きがある。どんな角度から計算しても、確率論的には地球誕生以来、小さな分子ひとつ形成されるわけはないのである!



ところがスターシード説なら、このハードルは超えることができる。というのも、宇宙空間には、生命の根本素材である有機化合物質が満ち満ちており、しかも今なお、次々と星間分子同士が結びついては、新しい分子を形成していることが、電波天文学の発展によって明らかにされたからだ。まさしく「生命は無意識のまま宇宙空間で脈動している」(『チベット大蔵経』)のである!

“原初の生命のスープ”は地上の海にあるのではなく、宇宙空間にあると考える学者は決して少なくない。古くは、今世紀初頭のノーベル化学賞受賞者のS・A・アーレニウスが、“生命萌芽汎在説”を唱えた。オパーリンとともに、自然発生説を提唱したJ・B・S・ホールデンも途中から自説を撤回し、スターシード説(アストロ・プランクトン)に“勇気ある”転向をした。最近では、1962年のノーベル医学・生理学賞受賞者のF・クリックが、スターシード説を唱えている。





ETは、人類がこのスターシードによって誕生したと明言する。そして、さらに驚くべきことに、進化の道筋は、最初からDNAに組み込まれているとまで主張しているのだ。

このメッセージは、われわれが神の敷いた進化のレールに沿って発展する、と唱える汎世界的なオカルティズムの伝統的主張を思いださせる。ティモシー・リアリーは、この主張をひと言で要約している。つまり、「神はDNAの中にいる」のだ。

実際、地球上の全生命が、すべて同一の二重らせん構造をもっているということは、非常に奇妙なことだ。もしDNAが偶然につくられたものなら、右巻きのDNAや三重らせんのDNAなど、様々なタイプのDNAがあっても不思議ではないはずだ。

ところが、現実には、ウイルスのDNAも人間のDNAも、すべて二重らせん左巻きだ。これはどう考えてもある種の意志、あるいは計画が働いているとしか思えない。そうでなければ、何から何まで、偶然のひと言で片づけて、あとは頬かむりしているしかない。が、全宇宙の恒星(1000億×1000億)からひとつを選ぶよりも低い確率でしか発生しないDNAが、“偶然”地球に発生したのだと、だれが自信をもって主張できるのだろうか?

さらに、「わずか3億年の間に、ごく単純な蛋白質から、高度きわまりない生命組織をもつ人間にまで、“偶然”に生命が進化し、おまけに、宇宙時間のスケールでいえば、まばたきの時間にも満たない間に人類が今日の文明を、“偶然”築きあげたと、なんの根拠があって主張できるのだろうか?


こうした、きわめて楽観的な、“偶然”の連続に納得がいかないのなら、われわれはもっと別の可能性を追求するしかない。そのひとつが、冒頭で記したように、“スマイル・メッセージ”の中で語られているのだ。

われわれのなすべきことは、スマイル・メッセージの中で明言されている。それは3つある。

第1は、遺伝子コード(DNA)の中に「生命の聖典」を発見し、「不死の責任を引き受ける」こと。第2は、「遺伝子コードを神経系によって解読」し、「知性を増大化する」こと。そして第3は、「銀河系ネットワークと通信」して、「われわれの故郷へと凱旋する」ことだ!

 

■第1の課題= 「生命の聖典」を発見し、「不死の責任を引き受ける」こと


メッセージの中で、ETは、われわれが今や「死」を克服すべき段階に入ったと告げる。この主張は、通常の感覚ではまったくの冗談にしか聞こえないだろう。しかし、錬金術や道教、神仙道の究極目標のひとつであった「不死性の獲得」が、今日ではきわめてまじめな科学上の研究課題になっているといったら、読者はどう思われるだろうか?

『コスミック・トリガー』の中で重要なページが、この不死性の探究のためにさかれている。その中から、いくつかの例を拾いだせば、このテーマがスマイル・メッセージとどんなかかわりをもっか、理解していただけるだろう。

不死性の探究が科学の対象になったのは、科学がDNAを射程内にとらえてからだ。

生化学者で、哲学者のバークレー大学教授ポール・シーガルは、「われわれの死は、ひょっとしたらDNAにプログラムされているのではないか?」という仮説から不死の探究をスタートさせた。死は細胞のランダムな崩壊の延長という従来の説と比べると、このシーガルの説はまさに驚天動地のものだ。というのも、もし死が、事実、プログラムされて起こるものなら、そのプログラムを変更することにより、われわれは不死に至る鍵を見出せるかもしれないからだ!

シーガルの探究は、老衰から死に至るプログラムを実行に移す「ケミカル・トリガー」を突きとめることに集中されている。これこそまさに、現代の錬金術だ。というのも、老化のプログラム探究において「不死」にかかわり、老化阻止物質の合成において「物質変成」にかかわるからだ。さらにこの研究の過程で、遺伝子操作の問題が当然生じてくるが、この遺伝子操作こそ、生命レベルにまで深化した「物質変成」にほかならないからである。


現在のわれわれの寿命が、われわれの肉体の耐用年数から導きだされたものだと考えるのは間違っている。少なく見積もっても、われわれの肉体は200年は使えるというのが、昔からの学者の主張だった。しかし今日では、多くの“不死学者”がもっと景気のいい数字をあげてわれわれに夢を与えてくれている。すでにラットの実験で老化のトリガーを変化させる3つの方法を発見したというシーガルは、ごく近い将来、人類の寿命は平均400~500歳まで延長されるだろうと主張する。

ヨハン・ブジョークスティン博士は800歳という予測値をあげているし、医学博士のロバート・プレオーダは、「老化のあらゆる兆候が矯正され、予防されるようになれば」という条件つきで、なんと1000歳という数字をあげているのだ。

しかし、こうした数字も、ティモシー・リアリーのとほうもない主張の前には色あせる。ティモシー・リアリーは、太陽が滅び去る数十億年先まで生きるつもりだと語っているのだ!





われわれにとってもうひとつ興味深いのは、こうした「不死」を探究する学者が、シリウスのメッセンジャー、ティモシー・リアリーと強い接点をもっているという点だ。

シーガルが不死の研究に取り組むきっかけとなったのは、ティモシー・リアリーのレクチャーに参加してからだという。ほかにも、名前は煩瑣になるので省略するが、量子力学を超心理学やティモシー・リアリーの業績と関連づけようとしている科学者グループが、少なからず存在するのである。

これは、いったいどういうことなのだろう? アメリカにおいて、ティモシー・リアリーとのかかわりを表明することは、実は危険なことなのだ。彼は犯罪者であり、突飛であやしげな擬似宗教によって若者を扇動した山師であり、ジャンキーであり、政府に仲間を売ったスパイであるという噂もまた、アメリカではかなりポピュラーなものだからだ。

それにもかかわらず、ティモシー・リアリーに対するシンパシーを表明する物理学者やその他の科学者が、少なからず存在するということは、ひかえめに見ても、ティモシー・リアリーの主張に科学的根拠があることを証明している。さらに大胆にティモシー・リアリーの主張を受け入れるなら、それは銀河系の“兄弟”からの通信が、でたらめなものではないということの傍証になるのではないか? 

結論を急ぐことはやめ、続いて、われわれは第2の課題を見ていくことにしよう。

 

■第2の課題= 「遺伝子コードを神経系によって解読」し、「知性を増大化する」こと


この課題は、「スマイル計画」の鍵を握っている。ティモシー・リアリーはこれを、インテリジェンスの2乗と表現し、すでに人類はその段階に突入していると断言する。

この“予言”には、いくつもの側面があるが、ここではわかりやすい2つの面についてのみ記していくことにする。第1は社会的な現象面、第2は科学面だ。

社会面での知性の増大化運動は、ティモシー・リアリーがETからのメッセージを受ける以前の1960年代にアメリカ全土を覆い、欧州圏に飛び火した。いわゆる「ドラッグ・カルチャー」がこれにあたる。

主役はいわずと知れたLSD。1938年に発見され、1943年に合成されたこの「幻覚喚起剤」は、1960年に至って、まさに燎原の火のように全米の若者の間に浸透していった。

このドラッグは、人体にほとんど毒性を残さないこと(皆無と主張する学者もいる)、摂取を中断しても禁断症状がない(中毒性を生じない)ことなどが、従来のコカインやモルヒネなどのドラッグとの大きな違いだった。しかも、喚起される幻覚は、まことに強烈だった。

LSDは、それを服用する者の意識を、有無をいわさず拡大し、日常生活で固定されたリアリティを破壊した。服用者は未知の精神領域を旅行し、蛇のように「脱皮」した。宇宙に行くのも、太古の女神と出合うのも、ETとコンタクトするのも、お好み次第だった。“ターン・オン(酩酊)”は、何層にも重なった意識の、秘められた扉を開く20世紀の“秘儀参入”となったのである。



カウンター・カルチャーの
旗手として活躍していた頃の
ティモシー・リアリー教授


LSDの効果があまりに激烈だったので、ほとんどの愛好者は、それを楽しむことに急で、その価値を正当に評価するに至らなかったが、ティモシー・リアリーはほどなくしてLSDから離れた。というのも、ドラッグはティモシー・リアリーにとっては、「人間の神経系の潜在能力を十分理解するため、焦点をさまざまに変化させる道具」にすぎなかったからだ。

われわれの日常意識は非常に狭く、固定的で、しかも勝手な思い込みとドグマ(独断)に満ちたリアリティによって、どうしようもないほどガッチリと支配されている。この意識状態は、地球的・近視眼的な、地べたにはいつくばる意識だ。意識進化のレベルでいえば、すでに過去の遺物、克服されねばならない低レベルの意識といってもいい。

LSDは、この地球的意識から人をひきはがし、宇宙へとトリップさせるために開発された物質だというのが、ティモシー・リアリーの考えだった。





アントン・ウィルソンは、よりはっきりと、この種のドラッグを、人間の脳神経系の従来のプログラム(固定したリアリティ像を神経系に送り込むプログラム)を改変し、ジャンプさせ、多重多層のリアリティヘと連れだす、「メタプログラミング物質」と定義づけている。

こうした意識の拡大が、人間に新たな視点、世界観、発想を与えることは、間違いない。ただし、この“暴力的”な傾向のある“メタプログラミング”が、上等な方法といえるかどうかは、読者自身が判断してほしい。


ともあれ、知性増大に必要な意識の改変は、“偶然”のLSDの発見・開発から、半ば強引にひき起こされ、世界に熱狂的なブームを呼び起こし、その後の“精神世界”ブームの土台を築いた。今日、欧米や日本などに広がっている神秘学・精神科学ブームは、間違いなく1960年代を核に形成されたのだ。

そして、そのころ学生だった“時代に敏感”な若者が、のちにニューサイエンスの旗手となり、“精神世界”のアジテーター、プロパガンディストになり、カルトを組織し、あるいはニューメディアの世界で知覚像の拡大に猛進していることを、忘れてはならないだろう。

 

■知の枠組みの大転換によって、20世紀の科学はオカルティズムに近づいた!



人間の脳の神経細胞。この複雑な人間の脳に
科学者はどこまで完璧に迫れるか。


さて、知性の増大のもうひとつの面、科学に移ろう。20世紀が、異常に発達しつづける科学とテクノロジーの時代だということ自体、「知性の増大」が「人類進化」の3つのステップのひとつというスマイル・メッセージの実現の表れなのだが、もう少し詳しく見ていくことにしよう。

知性を開発することは、今やブームないしファッションといっていい。いわゆる、“潜在能力開発”にかかわる科学者や研究家──その中には、あまり信頼のできない人々もいるが──の活躍は、この文章を読んでいる読者なら説明するまでもないだろう。

さらに、よりエキサイティングなアプローチは、“脳内物質”の探求によってもたらされた。脳内および消化器官にあって、もろもろの情報伝達を司っている“神経伝達物質”捜しが盛んになったのはこの数十年のことで、大脳生理学者や神経学者らの脳内物質捜しに対する熱狂ぶりは、マスコミによって“ゴールド・ラッシュ”と揶揄されるほどの活況を呈した。

脳内の神経伝達物質は、ある種の感情や感覚、行動能力などの発現のトリガーになる。睡眠を引き起こしたり、快感を与えたり、食べたり、性欲を起こしたりする物質を自由自在にコントロールできるようになれば、われわれはあらゆる面で従来の人間観を書き換えることができる。また、記憶や学習などのトリガーとなる物質を支配できるようになると、人間の知性は、まったく新たな局面を迎えることになるだろう。

この脳研究の20世紀的局面は、まさしくETの予言──「神経系の化学組成の中に、知性を増大化する鍵を見出すだろう」──とぴったりと符合するといわなければならない。


さらに、物理学的世界観の枠組みも、今世紀に至ってガラリと変化した。19世紀には、われわれが認識している世界は不動の実在だと思われていたものが、今日では実在の影にすぎないと考えられるようになった。もう少し厳密にいうと、われわれが、世界に関する体験を組織化する際に用いるいかなる“網の目”も、世界そのものをとらえることはできないということになる。

この、今世紀初頭に、物理学者ニールス・ボーアらによって公式化された“コペンハーゲン解釈”や、前述のホログラフィック・パラダイムは、物理科学の世界観が、古代インドや中国エジプトなどの世界観にすり寄ったということを意味している。

シャーマニズムのいわゆる“類感魔術”も、今日では物理学の概念になりつつある。これは、物理的風影関係はなくとも、人形に呪いをかけると、呪われた人間に効果が及ぶという呪術だが、この奇妙な“偶然の一致”の背後にある世界と、ユング=パウリのシンクロニシティは、あと一歩の距離にある。また、ひとつの粒子は他のあらゆる粒子に影響を及ぼすという物理学の仮説(QUIP)は、すべてが一方では原因であり、同時に結果でもあるという“魔術的観念”に著しく接近しているのだ。

20世紀科学が、総体としてオカルティズムに接近しているという印象を与えるのは、われわれの知の枠組みが変化してきたからにほかならない。そしてこの変化は、ETやティモシー・リアリーによれば、われわれが「この惑星の子宮を離れ、星々へと歩みだすときがやってきた」からだという。

なぜ知性は増大化されねばならないのか? ──この問いの答えは、次のパートを見ていくことで明らかになるだろう……。

 

 

 

■■PART-6:

人類はスターシードとなり、遥かな宇宙へと還っていく!


シリウスからの啓明を受け、進化の担い手となったイルミノイドたち。イルミナティの陰謀とは、人類を宇宙に導くべく暗躍するイルミノイドの意志にほかならなかった。はたして、われわれの未来は彼らの筋書きどおりに進むのか。

 

■第3の課題= 「銀河系ネットワークと通信」して、「我々の故郷へと凱旋する」こと


「スマイル・メッセージ」は、われわれが宇宙空間から訪れたスターシード(星間生命種子)であり、やがて再び宇宙に飛びだしていく存在だと主張する。この“予言”と歩調を合わせるかのように、スペース・コロニー計画が猛スピードで進行中だということは、パート4で書いたとおりだ。

われわれが元来“宇宙的存在”だという主張は、オカルティズムでは最も基本的な主張だった。しかし20世紀に入るまでは、これはいわば、観念上の問題だとしかとらえられていなかった。実際、この肉体ごと宇宙に飛びだせるものとは考えられてはいなかったのである。

けれども今日では、人間が宇宙に進出するのは、進化の必然的なプロセスだと考える人が日増しに増加している。その理由はいくつもある。第1に、限られた地球資源の問題がある。さらにアメーバのように増殖する人口問題がある。専門家の試算によれば、一日で大都市2つ分、一年でひとつの国家が生まれるのと等しいだけの人間が、この狭い地球に誕生しているというのだ!

しかし、こうした行き詰まりの打開だけが、宇宙進出の目的なのではない。これまで見てきたような神経系の化学操作に必要な化合物を製造するうえでも、生命延長の科学をよりいっそうつきつめていくうえでも、あるいは今以上に物理・化学的 “錬金術”をおし進めていくうえでも、地上より、宇宙空間のほうがはるかに具合がいいということは、今日ではもはや常識なのだ。

高度な真空状態や無重力が得られる空間では、地上とは比較にならない高純度の物質が容易につくられる。超低温や超高温も、はるかに安価に得られる。たとえば、太陽に正対する面を断熱スクリーンで覆うだけで、物体はマイナス250度まで冷却されるのだ。超低温は超電導テクノロジーの利用をきわめて容易にする。人体に有害な放射線の活用も、広大無辺の宇宙空間なら問題ない。プラズマや電磁場も、地上とは比較にならない規模で利用できる……。

21世紀のテクノロジーは、すべてが宇宙空間向きにできている。スーパー・コンピューターの部品も、地上より宇宙で製造するほうがはるかに高精度が保て、しかもコンパクトになる。医学テクノロジーも同様だ。現時点ではっきりしているだけでも、「心臓病と神経症、高血圧、火傷、脊椎疾患」の治療は、“宇宙病院”のほうが「きわめて効果的」だと、ソ連科学アカデミーのウルベコフ博士は明言している。

実験宇宙生物学への知見は、人類進化の三本柱のうち、遺伝と突然変異の発生の2点においては、「無重力状態においてすべて順調」だと保証する(同じくソ連科学アカデミーのシェペレフ博士、パルフェノフ博士)。 残りひとつの自然淘汰については、研究中だというが、しかしこれについても予測は決して暗くはない。

 

■宇宙を志向する進化のステージ上には現人類の全てが登場できるのか?


宇宙移住に関する研究で、より興味深いのは、人間精神に関する部分だ。宇宙に出るためには、われわれは自らの意識をコントロールする訓練を積まなければならないと専門家は主張する。ところが“偶然”にも、このマインドコントロールは、20世紀の“流行”なのだ。

ヨガ、瞑想、シュルツの自律訓練法、グルジェフ・ワーク、種々のサイコセラピー、バイオフィードバック……これらは、いずれも自らの心身のコントロールと意識の拡大に寄与するテクニックなのだが、同時に“スターシード”として宇宙に乗りだすための訓練にもなっているのである!

すべてができすぎている。話題のテクノロジーやさまざまなブームが、奇妙なほどに宇宙を志向している。少し前に話題になった植物も感情をもっているという発見──これすら宇宙志向の文脈に入ってくる。というのも「スペース・コロニーで物質循環を組織化するのに最も有望な方法は、ツィオルコフスキーがすでに予想したように、人間と植物の共同体を設けること」(ウルベコフ博士)だからだ。

もし、こうした動きが、一部の陰謀論者のいうように、ETおよびETと結ばれた秘密結社の策謀によるものだとしたら、彼らの計画はみごとなほどうまく運んでいるといわねばならない。あらゆる方向が、人類進化のニュー・ステージに向いているからだ。

しかしここに重要な問題がある。この進化のバスには、はたして人類全員が乗り切れるのだろうか?

「スマイル・メッセージ」は、この点に関しては何も語っていない。けれども、過去、地球上の生命が新たな進化の段階に入ったときには、必ず、全地球レベルでの旧勢力の滅亡があった。進化についてこれない部分は自滅するこれが進化の鉄則だった。この冷厳な法則から現人類がまぬかれうるとする根拠は、実は何ひとつないのだ。

スペース・コロニーに収容できる人数はたかが知れている。では、スペース・コロニーからはみだした人類は、地上で昔どおりの生活を送れるのだろうか? この問いに責任をもって答えられる者はだれもいない。ただ、スペース・コロニーの発案者であり、ティモシー・リアリーの仲間でもあるオニール教授の意見では、その可能性は薄い。というのも、彼は、スペース・コロニーが「行き場を失いつつある人類を救済する唯一の可能な手段」だと主張しているからだ。

ここに、再びイルミナティの影が現れる。人類文明は、確かに宇宙に向けて猛進している。知は異常に増大しつつあり、生命科学は神の領域に迫ろうとしている。しかし、このトレンドに乗れるのは、ひょっとしたらごくひと握りの“超人類”のみではないのか? ──こうした恐れが、実はイルミナティ陰謀論の心理的背景になっているのである。

 

■選別され、“啓明”を受けたイルミノイドこそ、来たるべき進化の担い手となる!



進化のバスには、はたして人類全員が
乗り切れるのだろうか? ひょっとしたらごくひと握りの
“超人類”のみではないのか?


このへんで、イルミナティの系譜をより明確にしておこう。歴史上のバヴァリア・イルミナティは、今日ではもはや存在しないだろう。しかし、高度な知性体に選別され、“啓明”を受けてその血脈に連なった者は存在し、スターシードとなって宇宙に脱出しようとしているのだ! 彼らを特別に「イルミノイド」と呼ぼう。イルミノイドこそ、来るべき進化の担い手、「私たち自身の遺伝的未来の姿」なのである。

20世紀のイルミノイドのひとりは、まぎれもなくクロウリーだった。ティモシー・リアリーもそのひとりだ。クロウリーは、自らがスターシードだということを知っていた。彼はいたるところにシリウスのサインをばらまいていたが、それは自らが、“啓明”されたイルミノイドだということの宣言なのだ!

『法の書』で、クロウリーはETからのメッセージをこう伝えている。
「彼ら(ET)は、わが子らを自分たちの羊小屋に集めるだろう。星々の栄誉を、人々の魂の内にもたらすだろう」

しかし、すべての人類が星々へと帰還できるわけではない。『法の書』に登場するホルス(シリウス生命体)はいう。

「まず初めに、私が戦いと復讐の神であることを理解せよ。私はめったに敵と妥協することはない……」


クロウリーの直弟子であり、クロウリーの影響を濃密に受け継いだOTOのジャック・パーソンズ──アメリカ宇宙開発の初期のリーダーである天才ロケット工学者は、きわめてまじめに、肉体をもったまま、宇宙に昇天する秘儀に没頭していた。これを「ムーン・チャイルド」という。ここにまたひとつ、イルミノイドの秘められた目標が明らかになる。

もっと話を明確にする情報を、アントン・ウィルソンがティモシー・リアリーから聞きだしている。ある日、ティモシー・リアリーはクロウリー・タロットで自らの運命を占った。すると出てきたカードは「ザ・グレート・ビースト」だった。これはいうまでもなく“黙示録の獣”クロウリー自身をさす。ティモシー・リアリーはその意味を、「自分がクロウリーの生まれ変わりであり、クロウリーが始めた仕事を自分が達成し、人々を、来るべき宇宙的意識のために準備させる役割を担っている」と解釈したのである!

NASAがイルミノイドの牙城のひとつだという風説は、昔から今日までたえず流されつづけている。これが事実かどうか確認するすべはないが、少なくともNASAとティモシー・リアリーを、一部の科学者が結びつけていることは事実だ。

 ちなみに、秘教研究者ジェイムズ・ダウナードの調査によれば、現代のシリウス信仰の総本山はカリフォルニア州のパロマー山天文台だという。パロマー山天文台の観測室には、常にシリウスに向けられた望遠鏡が置いてあり、シリウスのヘリアカル・ライジング(太陽と同時の上昇)の日になると、その望遠鏡を通じてシリウスの光を浴びながら、「シリウス復活の儀式」が執り行なわれるという。

 

■イルミノイドの陰謀のプログラムは、遺伝子コードの中に存在する!



イルミノイドがどのような新種の人類(超人類)をさしているかを知る方法がある。クロウリーは、あるレベル以上の秘儀に参入できる者の資格を厳しく限定した。ETを招き、交信し、あるいはジャック・パーソンズのようにムーン・チャイルドと化すような高度な“魔術”を実践するためには、この資格が欠かせなかったという。

その資格とは、以下のようなものだ。

【1】健康にすぐれている。
【2】少なくともひとつは得意なスポーツがある。
【3】少なくともひとつの科学的分野で実験を行なう能力がある。
【4】数種の分野の科学の広い知識をもち合わせている。
【5】基本論理学の試験に合格している。
【6】イデアリズム、唯物論、合理主義、スピリチュアリズム、比較神学などを含んだ哲学史の試験に合格している。


これが、秘儀参入者の条件だと、いったいだれが信じるだろう? しかし、事実これが条件なのだ。そして、これこそが20世紀におけるイルミノイドの──したがってスターシードの条件なのである!

古代の“秘教科学”を学んだ者も、同じような資格を要求されたにちがいないという考えは当たっているだろう。オカルティズムの本流は、常に「知」に沿って流れた。この流れと敵対したキリスト教は、グノーシス、カバラ、錬金術、プラトニズムなどの系譜とは永遠に相入れないのだ。


『法の書』のホルスはいったい誰と戦うといっているのだろう? 

ティモシー・リアリー同様、邪悪さと神聖さの間を揺れ動いた20世紀の怪物クロウリーは、『法の書』の中でこう宣言する。

「われわれは信頼を置かない、聖女や鳩に対しては。
われわれの方法は科学であり、
われわれのねらいは宗教である」


イルミナティの陰謀とは、その現代における末裔イルミノイドたちの陰謀にほかならない。しかし、その陰謀の書き手は、進化の枠組みそのものにある。われわれの神経系に、そのサーキットに、そしてつまるところ、遺伝子コードそのもののうちに存在するのだ。だからこそそれは、全人類を等しく巻き込む。ユングのいう“元型的状況”を引き起こし、「知」のコードであるシリウスを呼び覚ますのだ……。

「宇宙移住」+「知性の2乗」十「生命の拡大」──SMI2LEは、不可避の道なのだろうか? 他の可能性はないのだろうか? とりわけ知の暴走と意識の暴走は、宇宙を錯乱させはしないのだろうか? われわれの進化は、われわれをどこに導こうとしているのか?

最後に、その疑問を解くヒントとなるものを、ここでひとつだけ提示しておきたい。

スマイル・メッセージは、人類進化のプログラム実現の鍵を握る国として「日本」を指名している。今こそわれわれは、自らのルーツとその使命について、真剣な熟考を積み重ねなければならない時期にきているのだろう。日本人とは、いったい何者なのだったのか。そして、われわれは、だれと手を結ぼうとしているのか? この問いの延長線上に、恐らく人類の未来があるのだ──!

 

 

 

■■PART-7: 「SMI2LEメッセージ」の後日談

 

■ティモシー・リアリー教授は狂っていたのか?


念のために言っておくが、「SMI2LEメッセージ」は実際にティモシー・リアリー教授本人が自分の機関紙『テラ2』などで公開したものであり、単なる思いつきで口にしたメッセージではない。

ティモシー・リアリー教授が「SMI2LEメッセージ」を公式に発表したとき、当時のアメリカの極端な右派と左派が、リアリー教授の正気に疑いを抱いたという。

しかし、毎日リアリー教授と会話を交わし、ときには彼に助言をあおいだりもしていた心理学者ウエズレー・ヒラー博士は、当時のリアリー教授の精神状態について次のように語ったという。

「ティモシー・リアリーは完全かつ素晴らしいまでに正気である!」

また、その数ヶ月前にも3人の政府の精神分析医がリアリー教授を診察しており、彼が完全に正気であり高い知能指数の持ち主であると証言していたのである。

リアリー教授は、その後、旺盛な著述・講演活動に入り、コンピュータソフト会社「フューテック」などを経営。晩年はヴァーチャル・リアリティ技術などにも興味を寄せた。

■■PART-2:

歴史の背後に潜む闇の意志──イルミナティが世界を動かす!


18世紀のドイツ・バヴァリア地方に誕生した秘密結社イルミナティ。この知の輝きをもつ結社は、その後、体制派の弾圧にあい、姿を消す。闇に埋没したそれは、だが、歴史の裏側から“魔手”を伸ばしはじめたのだ!

 

■早熟の天才ヴァイスハウプトによって設立された急進的集団イルミナティ



アダム・ヴァイスハウプト(1748-1830年)。
24歳で教授になった彼は、その後、大学を
追われ、ミュンヘンで秘教科学に
取り組み、結社を創設した。

 

ここで、歴史上に現れた「イルミナティ」という実在の結社について、ざっと説明しておくことにしよう。

この秘密結社は、1776年5月1日、バヴァリアのインゴルシュタット大学法学部教授アダム・ヴァイスハウプトによって創設された。このヴァイスハウプトが、わずか24歳で教授の地位をつかんだ早熟の天才だったことを、読者はぜひ記憶しておいてほしい。

彼は、当時ドイツ社会を支配していた蒙昧で保守的なキリスト教ジェズイット派との戦いを余儀なくされていた。いつの時代でもそうだが、時代を改編するような、新思想、自由主義は、旧体制支持派によって抑圧ないし弾圧される。その役割を一貫して担ってきたのはキリスト教であり、ヴァイスハウプトのときも事情は同じだった。

彼はインゴルシュタットでの講義中断を余儀なくされ、ミュンヘンに移った。そして、その地で熱心に秘教科学の研究に取り組んだ。古代エジプトの秘儀やピタゴラス派の神秘学には、キリスト教神学とはまるで異質の知恵の輝きがあった。理性を封殺することで維持されるジェズイット──キリスト教体制からは得られない、知の饗宴、理性への“啓明”があった。

ヴァイスハウプトは深く古代神秘科学に傾倒していった。と同時に「超感覚的世界を再び地上の人間界に移植」するための結社の設立を、しだいに強く構想するようになっていった。かくして結成されたのが、バヴァリア・イルミナティである。

バヴァリア・イルミナティは、その成立時点では政治的な目的をもつ結社ではなかった。フランスの碩学セルジュ・ユタンは、その著『秘密結社』で、バヴァリア・イルミナティを政治的結社に分類しているが、種村季弘氏は、「秘教科学を探究する若い世代の学者サークル」と見なしている。たぶん、こちらの見方のほうが、より実際に近いだろう。ヴァイスハウプトがめざしたのは、むしろエソテリック・サイエンスの復活であり、実現だった。しかも、彼の時代の知性にマッチした復活ないし改編だった。

時代はよりリベラルな知性の発展につき進んでいた。抑圧された知性は、自らの輝きの復活を求めて、伝統的桎梏をはねのけようともがいていた。勢い、イルミナティには当時の知的エリートたちが集まってきた。人々はそこに知性や理性の避難所を見、「迷信と誹謗および専制主義」に侵されることのないオアシスを認めていたのである。

バヴァリア・イルミナティは急速に膨張し、ヨーロッパに広がっていった。

沈滞状況にあったフリーメーソン団員の多くが、イルミナティに入団した。学者、弁護士、裁判官、学生、薬剤師、貴族ら知的エリートが、イルミナティに集まった。その中には、かのゲーテもいた。哲学者ヘルダーがいたし、ベートーベンの師クリスチャン・ネーフェもいた。楽聖モーツァルトもその一員だった可能性がきわめて高い。

 

■地下に潜ったイルミナティが歴史の結節点に登場し、革命を操った!?


しかし、イルミナティの勢いは長くは続かなかった。

結社は、その主義主張から必然的に導きだされる反体制性ゆえに、わずか10年で弾圧され、殲滅された。その背後で糸をひいたのはジェズイット派だった。以降、結社員は、深く歴史の闇の中に埋没していく……。

イルミナティの亡霊が歩きはじめたのは、結社が禁止された1785年から4年後の1789年のことである。この年、フランスで民衆の一大蜂起が勃発した。フランス大革命である。この革命を背後で操っていたのはイルミナティだという説がヨーロッパの各地に広まった。最も熱心なプロパガンダは、イエズス会のバリュエル神父で、彼は革命の一切をイルミナティの陰謀に帰した。のみならず、その起源を14世紀のテンプル騎士団にまでさかのぼらせ、いわば歴史の背後に潜む陰謀の糸──闇の意志の存在を、パラノイアックに浮き彩りにしてみせたのである。

かの希代の魔術師カリオストロも、イルミナティ陰謀説に一枚かんでいた。革命勃発時、カリオストロは、ローマの天使城に監禁されていたが、異端審問法廷で、「国家転覆を企んだのは自分ではなく、ある秘密結社に命じられての行為だ」と弁明し、その結社はバヴァリア・イルミナティだと主張した。カリオストロによれば、イルミナティはアムステルダムや、ロッテルダム、ロンドン、ジェノヴァなどの銀行の巨大な資産を用いて、専制国家体制の転覆を裏から着々とはかっているというのである。

カリオストロの弁明にどれほどの説得力があったかは定かではない。しかし、少なくともフランス革命の随所にイルミナティの影がさしていたことだけは間違いない。フランス革命の推進者の多くはフリーメーソンだったが、彼らはヴァイスハウプトの影響を深く受けており、実際、ミラボー伯のように、イルミナティとフランス・フリーメーソンを結合させるべく動いた人物が、多数記録されているのだ。

ここで、目をアメリカに転じてみよう。

ヨーロッパ大陸で支配者たちがイルミナティの亡霊にふるえあがっていたころ、アメリカでもイルミナティの陰謀がまことしやかにささやかれはじめていた。プロパガンダは、やはりキリスト教の僧侶によって行なわれた。その名をジェデディア・モースという。

キリスト教は、知性の黎明を求める者に対し、いつも異常なほど敏感に反応する。さかのぼれば、グノーシス弾圧がそうだった。新プラトニズムも錬金術も同じ扱いを受けた。ガリレオが宗教裁判にかけられ、啓蒙思想家たちが抑圧されたのも同じ図式だった。そして18世紀には、イルミナティがその対象になった。

モースは主張する。
イルミナティはキリスト教を根だやしにしようとしている!
イルミナティは国家転覆を計画している!
イルミナティは性的乱交や自殺を公認し、社会を混乱に陥れようとしている……!

こうした主張は、『ミネアポリス・スター』新聞の記者ジョージ・ジョンソンによれば、今日まで絶えることなく唱えつづけられている。

現に、たとえば20世紀も半ばのアメリカ議会で、上院議員のジョセフ・R・マッカーシーは、イルミナティが、「アメリカ合衆国に存在し、何年間も存続しつづけてきたという完全、かつ疑う余地のない証拠を握っております。みなさん、私の手許に<イルミナティ>の幹部ならびに団員の氏名、年齢、生誕地、職業などを記入した本物のリストがあるのであります……」と、正面から堂々と演説しているのである。

 

■アメリカの紙幣に描かれた「輝く目」はイルミナティのシンボルだった!


  
(左)アメリカの1ドル紙幣に刷り込まれた「神の目」。
(右)この「神の目」は、他のイルミナティ系の
シンボルにも使われている。

 

アメリカ人がイルミナティに特別に敏感に反応するのには、いくつかの理由があった。その最大の理由は、この国がもともと“フリーメーソンの国”で、建国リーダーの主だったところが事実、メーソン員だったことに由来している。

ヨーロッパでは、フリーメーソンの多くの組織がイルミナティに吸収されていた。それらイルミナティ系のメーソン員は、バヴァリア・イルミナティの消滅とともに地下に潜伏したが、その多くがアメリカに流れ込んだのではないかという“妄想”が、18世紀当時からあった。

さらに、アメリカの国璽の問題がある。光る目がピラミッド上の三角形の中におさまっている図案──「アイ・イン・ザ・トライアングル」は、いわずと知れたフリーメーソンのシンボル、「神の目」そのものなのだが、しかしこの図案は、同時にイルミナティのシンボルでもあった。イルミナティの集会は“巨大なピラミッド形のカーペット”上で行なわれた。輝く目は結社名の“イルミナティ”という言葉そのもののうちに包含されていた。バヴァリア・イルミナティの内実については不明な点が多いが、その影響下にフランスで組織されたイルミナティ系のフランス革命組織のシンボルは、「三角形、光をもつ目、同心円」だった(ジョージ・ジョンソン)。

要するに、表向きはフリーメーソンのシンボルを装ってはいるものの、1ドル紙幣の「アイ・イン・ザ・トライアングル」は、実はイルミナティのアメリカ支配のシンボルなのではないか、と推理させる余地は十分にあった。

この妄想をいっそう補強する材料が、さらに2つある。

第1は、この図案をドル紙幣に取り入れるよう、時の大統領フランクリン・D・ルーズベルトに進言し、財務長官のヘンリー・モーゲンソーを説得した副大統領のヘンリー・ウォーレスが、まぎれもないイルミナティ信奉者だったこと。

第2に、ピラミッドの底辺に記されたアメリカの独立宣言の年を表す1776というローマ数字が、まさにバヴァリア・イルミナティ創設の年そのものであったことである。

イルミナティ陰謀説を唱える論者たちは、このようにしてパラノイアックな推理を積みあげていった。彼ら陰謀史観の持ち主によれば、イルミナティはアメリカの政界・経済界を陰から支配しているのみならず、ソビエトや中東といった共産圏にも強大な影響力を行使しているはずだった。

ロシア革命はイルミナティが策謀した。証拠は──陰謀史観の持ち主によれば──いくつもあった。たとえば、ウクライナ人民委員会議長、駐仏ソ連大使を歴任した大物革命家のラコフスキーの証言がある。彼、ラコフスキーは、1938年トロツキスト裁判の際、「最初の共産主義インターナショナルの創設者は、バヴァリア・イルミナティの首魁ヴァイスハウプトその人であり、資金源はヨーロッパに金融帝国を築きつつあったイルミナティの会計係、ロスチャイルド一族だった。自分はその証拠も握っている」と証言したというのである(デイリー・アレン『ラコフスキー調書』)。


イルミナティの“魔手”は今や世界を覆いつくしていると、陰謀マニアたちは主張した。世界経済はアメリカが動かしている。そのアメリカの政治経済を操る力をもつ巨大財閥──ロックフェラー、モルガン、カーネギーは、いずれもイルミナティの最高位者だというのが、陰謀史家たちの共通識識だった。そしてそのシンボルこそ、あの忌まわしい“ひとつ目”──アイ・イン・ザ・トライアングルだったのである。

 


1789年のフランス革命の時に出された有名な『フランスの人権宣言』。
これは、人間の自由に関する基本憲章の一つであり、
「人は皆、 生まれながらにして自由であり、等しい権利を有する」と記されている。
そしてそこにはアメリカの1ドル紙幣と同じシンボルマーク
「アイ・イン・ザ・トライアングル」がしっかり描かれている!(拡大図)

 

 

 

■■PART-3:

「イルミナティの陰謀」とはシリウス生命体が放つ“神の知識”だ


「ホルスの目」は、すなわち、シリウス生命体の宇宙を駆けめぐる知覚──。その「目」を継承するイルミナティの陰謀とは、シリウスとのコンタクトを通して人類に内在する知の炎を燃え立たせ、啓明のネットワークに包み込むことだ!

 

■古代エジプトの聖なる「ホルスの目」は宇宙をめぐるシリウス生命体の知覚を表す



古代エジプトの神殿の壁画に
描かれている「ホルスの目」


20世紀全般を覆う2つの謎めいた影シリウスとイルミナティをざっと素描してきたが、読者は、これら2つの影が、どこでどうしてひとつに結び合わさるのか、いぶかしく思われることだろう。

厳密にいえば、ドイツに成立したバヴァリア・イルミナティとシリウスは、間接的にしかつながらない。というのも、シリウスは紀元前数千年──ロバート・テンプルの説では、紀元前5000年──の昔から地球にかかわってきたからであり、バヴァリア・イルミナティは、シリウスが深く関与した可能性の強いいち結社以上のものではないからだ。

順を追って書いていこう。イルミナティとシリウスのつながりをストレートに物語るものは、前章で書いた“アイ・イン・ザ・トライアングル”だ。このシンボルの起源は、エジプトの「ホルスの目」にある。そこで、シリウスとアイ・イン・ザ・トライアングルの関係を知るためには、われわれは面倒でも「ホルスの目」にまつわる神話に分け入っていかなければならない。





話を見えやすくするために、ここでは登場人物を3神に絞り込むことにする。ホルスとその親であるイシス、オシリスだ。

まずイシス。この女神がシリウスの神格化であることは、すでに考古学者らによって十分証明されている。古代エジプトでは、このシリウスがちょうど太陽と重なる日を新年として、一年の暦をつくりあげた。これがパート1で書いた“犬の日”だ。そして、この日は、シリウスの力と太陽の力が重なり合って、そこから聖なるバイブレーションが発せられるという。

このイシスの周囲をめぐる惑星、それがオシリスであるシリウスBだ。この星は暗く、重い。しかし、シリウス星系の中で最重要な星であり、ドゴン族が最も重視し、古代エジプト人が最も注目したのも、この星であった。

シリウスBは超密度の星で、強い光度をもつ主星シリウスAに比べ、非常に見えにくい星である。そこで、エジプト人は、オシリスを「暗闇の盟友」と呼んだ。そして闇の世界、死後の世界を司る神ととらえた。ドゴン族も、この星を「暗い星」と主張する。そして、その象徴として「ひとつ目」を描く。まったく同様に、エジプト人もオシリスを「ひとつ目」として描く。シリウスBは「宇宙のひとつ目」──宇宙生成の鍵を握り、すべてを見通す目の星なのだ。

ドゴン族やその周辺部族のボーゾー族が、シリウスBを“トノ・ナレマ”と呼んでいるという事実は大いに注目に値する。この言葉は、ロバート・テンプルによれば、そのもの、ズバリ「目の星」という意味なのだ!



ドゴン族が伝えるシリウス星系の図


さて、古代エジプト人や、エジプト神秘主義の系譜に連なるオカルティストたちは、このシリウスBのシンボルこそが、今われわれの追求している「ホルスの目」なのだと口をそろえる。

ではホルスとはなんの神格化なのか。オカルティストたちの研究から、現在のところ、イシスとオシリスの子ホルスは、すなわちシリウス生命体そのものを指しているという。さらに、ドゴン族によれば、その故郷は、シリウスCの周囲を回る「ニャン・トロ」だというのである。

シリウスAは太陽の48倍もの光度で燃えさかる恒星だし、シリウスBは1万度以上の表面温度をもつ惑星だ。こんな星に高度な知的生命体が住んでいるわけがない。ところが、ニャン・トロは、水のある惑星なのだという。そして、このニャン・トロに住むシリウス生命体は、シリウスBを最も重要視し、崇めているというのだ。

エジプト神話によれば、ホルスは父なる神、「暗闇の盟友」オシリスの死を悼んで、自らの目を供犠に捧げたのだと伝える。つまり、ホルス(シリウス生命体)の目は、オシリスに捧げられた目、シリウスBの目なのだ。逆にいえば、オシリス ──つまりシリウスBは、ホルスであるシリウス生命体の目を通して宇宙を見る。だから、シリウス生命体が外宇宙で活動させている知覚は、すべてシリウスBに帰属するということを、これら伝承は語っている。ホルスは、オシリスにとっての“飛ぶ目”、宇宙をめぐる知覚なのだ。だからこそホルスは、きわめて鋭敏な視覚と強い飛翔力をもつ“鷹”によって象徴されてきたのではないか……。

 

■「神の目」を知る覚者は、シリウス・ネットワークに取り込まれていく!


「ホルスの目」とシリウスの関係は、これでだいたい理解していただけたことと思う。

古代エジプト人は、シリウス生命体にまつわる思想やエソテリック・サイエンスを表現する際に、こうして「ホルスの目」を用いた。「ホルスの目」が、人間の可能性の拡大に関係する超越的・神秘的エネルギーを表すと同時に、冥界・死後の世界、そして不死の象徴としても用いられるのは、シリウスBの二面性によっている。というのも、シリウスBは、実質的なシリウス星系の主星としてシリウス生命体やエジプト、ドゴン族などに崇められると同時に、己れの重力圏に入るものをすべてのみ込み、とらえて離さない超重力の恐怖の星、暗闇の盟主、悪魔の星ともとらえられていたからである。

シリウスBのこの二面性は、エデンの園の蛇のイメージで伝えられている。グノーシス神話では、この蛇を知の顕現として崇めるが、キリスト教では邪悪な魔としてしりぞけるのだ。

よく知られているように、ヘルメス学──錬金術の系譜においても、蛇は重要な“秘められた知識”を象徴する。ヘルメス学の祖ヘルメス・トリスメギストスが「犬の頭をもつ者」と呼ばれ、枝にからみつく蛇をもっている図で表されることに注意してほしい。「犬の頭」とはシリウス星系=大犬座の伝統的シンボルであり、蛇はエソテリック・サイエンス、あるいはシリウス・サイエンスの“知識”の象徴である。



ヘルメス学の祖
ヘルメス・トリスメギストス。
「犬の頭をもつ者」と呼ばれる。


「ホルスの目」にまつわるこれらさまざまな“隠されたもの”が、のちの秘教伝授者によって「神の目」──「アイ・イン・ザ・トライアングル」に集約されてくる。このシンボルを用いる者は、意識するとしないとにかかわらず、シリウスの秘められたネットワークの住人になってしまうのであり、シリウスの体系に取り込まれていくのである。

バヴァリア・イルミナティは、まさにそのケースだった。フリーメーソンも同様であり、錬金術師もまたそのグループであった。彼らのうち、そのトップに立つ者はこのことをよく理解していた。ただし、それを説明することはしなかった。だから、下級構成員は、その秘められた背後関係に気づかぬままに、シリウスの影をひきずって動かされつづけてきたのである。

このことは、20世紀の今日に至るまで、少しも変わっていない。シリウスからのコンタクトは、太古のみの出来事なのではない。それは今も続いており、しかもコンタクトを受けた者の大部分は、その意味の重大さにまるで気づいていないのが普通なのだ。

アントン・ウィルソンが適切に表現しているように、シリウスの、そして「イルミナティの最終秘密のひとつは、自分がその一員であることが、抜けだすにはもう遅すぎるときになるまでわからない、ということにちがいない」のである。





シリウスの活動が20世紀に至っても少しも衰えず、相変わらず人間精神の闇の部分──無意識の部分に働きかけていることを示す例を、20世紀から拾いだしておこう。

パート1で、宇宙考古学のパイオニア、ジョージ・ハント・ウィリアムソンがシリウス生命体とコンタクトしたと主張していることは書いた。このシリウス生命体が実在しているかはともかく、彼がどこかから、「エノク語」にまつわるメッセージを受けたことは事実であり、その材料がウィリアムソンの無意識にあったと仮定しても、それなら無意識は、なぜエノク語とシリウスとUFOとエイリアンを結びつけたのかという問題は、依然として残る。

それだけではない。ウィリアムソンは、実はもっと興味深い報告をしているのだ。彼がシリウス生命体から聞いたところによれば、シリウス生命体は、仲間同士が確認し合うときのシンボルとして「ホルスの目」を用いると語ったというのである!

古代エジプトから続く「ホルスの目」の伝統が、いわば集合的無意識の中に蓄えられ、ウィリアムソンの中でよみがえった、と解釈するしか道がないではないか。

また、20世紀におけるオカルト界のプロパガンディストにして、最大の超能力者といわれるユリ・ゲラーのケースもある。ユリ・ゲラー自身が語るところによれば、彼の背後には「スペクトラ」という名のETがついていて、コンタクトを続けているという。そしてユリ・ゲラーを調査した科学者のうち2人は、この「スペクトラ」という名のETを、たびたびホルスの姿で目撃したと報告しているのだ。

 

■“イルミナティ”とは、全てを見通すサイキック感覚を体験することだ!



秘密結社が象徴として用いている 「神の目」=シリウスのシンボル。
(左)東方聖堂騎士団(OTO)のシンボル
(中)フリーメーソンのシンボル
(右)銀の星教団のシンボル


古代エジプトから6000~7000年の歳月を隔てた今日に至ってもなお、「ホルスの目」はこうして活動している。

それは一見、互いに何の脈絡もなく人々の間に現れてきたように見えるのだが、しかしたび重なる“偶然の一致”をつぎ合わせていくと、その背景に重層的、かつ広範囲にわたる謎めいたシンクロニシティが浮かびあがってくるように思えるのだ。

そして、陰謀史観の持ち主が「イルミナティの陰謀」と呼んでいるものが、実はこの「ホルスの目」の周辺で起きる事件、そのメンバー、結社、思想などと重なり合うのである。



サン・ジェルマン伯爵。
彼は生没年不詳で、 その生涯のほとんどは
神秘のベールに隠されたままである。
彼の正体をめぐって、様々な説が
唱えられている。


たとえば、陰謀論者の代表的人物であるバリュエル神父は、フランスにおけるイルミナティ・ロッジの首魁が、かのサン・ジェルマンだったと主張している。それを直接的に証明する歴史資料は存在しないが、しかしサン・ジェルマンとシリウスとの関連、あるいはサン・ジェルマンとエイリアンとの関連なら、いくらでもあげられる。

たとえば彼は、ウィーンの友人たちにこんな謎めいた言葉を示したことがある。
「私の歴史には300年の時がある。200年は友人のためであり、50年は酒を飲むための時間、そして25年はイシスとの時間……」

ここでいう「友人」と「酒」は、サン・ジェルマンの表向きの顔、世間に知られた活動を指しているのはいうまでもない。そして、彼本来の顔、彼の活動の本質はイシス──すなわちシリウスにあると、彼はここでほのめかしているのだ。



アルバート・パイク(1809-1891年)。
弁護士、詩人、多作な作家として
活躍していた南部連邦の将軍で、
「黒い教皇」と呼ばれていた。


  また、アメリカにおけるフリーメーソン高位者であったアルバート・パイクは、著書『古代スコットランドにおけるフリーメーソンの一般儀式のモラルとドグマ』の中で、「神の目」=「燃え上がる星」について次のように述べている。

「5点からなる『燃えあがる星』のなかに、『聖なる摂理』に関する暗示を見出すというのもまた非現実的である。よくいわれるような、この星が魔術師を導いてきた記念すべき星だという解釈も、いささか近代的な意味づけである。元来、この星はシリウス、犬狼星を意味するのだ。」

クロウリーは、この「燃えあがる星」のシンボルを好んで用いた。彼はイルミナティを「アルゲンテウム・アストルム(銀の星)」あるいは「ザ・シルバースター」と呼び、自ら「銀の星」教団を創設した。この「銀の星」とはいうまでもなく、シリウスを意味している。彼は自分のことを「イルミナティの哲人(エポプト)」と呼び、彼の雑誌『春秋分点』には毎号その巻頭にこう記されていた。「科学的イルミニズム雑誌」と──。



20世紀最大の魔術師
アレイスター・クロウリー


東方聖堂騎士団(OTO)のグランドマスター、ケネス・グラントは、次のように述べている。

「クロウリーは、空間の門を開き、外宇宙からの流れを人間の生命波動のなかに取り入れることが可能だと考えていた……。ラヴクラフトがその著作で執拗に言及するように、何らかの超次元的かつ超人的な力が、この惑星を侵略し、支配する意図をもって、その軍勢を集結させているとするのは、オカルトの伝統である……。それはまた、すでに宇宙的存在とコンタクトし、おそらくは彼らの到来のための準備をしている地球上の秘密結社の存在をほのめかした、チャールズ・フォートの陰鬱な指摘を思い起こさせる。

クロウリーは、こうした作家たちが真実にまとわせた悪のオーラを排除する。クロウリーはむしろテレマ的に解釈することを好んだ。つまりETやエイリアンによる人間の意識への攻撃という解釈ではなく、星々を抱擁し、そのエネルギーをひとつのシステムヘと吸収するための内側からの意識の拡大として捉えたのだ。そして、そのようなエネルギーの吸収によって、そのシステムは豊かになり、真に宇宙的なものになりえると考えたのである。」





「イルミナティの陰謀」とは、もう明らかなように、人類史の闇の部分を通底する「ホルスの目」との自覚的・無自覚的コンタクトそのものなのだ。バヴァリア・イルミナティは、そうしたコンタクトのひとつのケースにすぎない。

「イルミナティ」という言葉は、日本語で“啓明”と訳されている。そして、啓明とは、全人格をゆるがすなんらかのエネルギーによって、それまでふさがれていた内在する知恵の目が開かれる体験そのものを指す。これこそがイルミナティの本質なのである。

  また、「イルミナティ」という名称は、「神や人間についての内的な啓示」という意味を持つ言葉として、古くから多くの宗派に用いられてきたものである。このことからも、18世紀にバヴァリア・イルミナティを創設したアダム・ヴァイスハウプトがイルミナティの教義の“始祖”ではないことは明らかであり、彼は古代ギリシアやエジプトの神秘主義的哲学を研究する中で、ただそれを復活させただけであるのだ。

読者は、「イルミナティ」のキーワードが「知」に置かれているということの重要性を、よく覚えておいてほしい。このことの理解なしに、われわれは20世紀の全科学を巻き込んだオカルト・ムーブメントを把握することはできないからだ。

“啓明”=イルミナシオンはたんなる神秘体験や神秘的恍惚感といったものではない。いわば世界に向けて開かれた「知」のめくるめく眩暈、あらゆる「意味」がどっと堰を切って溢れだし、自分に向かってくるような、まばゆいばかりに「すべてが見えてくる」サイキック感覚なのだ。

この、いわば「知の熱」「知の炎」ともいうべきものを執拗に追い求めたのが誰だったかを思いだしてほしい。

古代において、最も強烈にこの「啓明」を求めたのは、プラトンであり、ピタゴラスだった。あるいはまた、グノーシスに属する神秘家、哲学者だった。グノーシスというセクト名が、何よりも雄弁にこのことを物語っている。グノーシスとは「知識」という意味なのだ。そして、『旧約聖書』に見られるとおり、「知識」はキリスト教から一貫して「悪徳」とみられ、前述したとおり、イブをそそのかした悪魔の化身の蛇と見なされて、迫害されつづけてきたのである。

イルミナティは、いつの時代にも存在した。

反イルミナティの熱心なプロパガンディストが、イルミナティの起源をエジプト神秘学に、グノーシスに、あるいは新プラトニズムに求めるとき、彼らはある意味で本質をついていたのだ。プラトンが“愛知者”であったように、バヴァリア・イルミナティのヴァイスハウプトが知の探究者であったように、ブッディストが“般若=智恵”を求め、グノーシスが“神の知識”を求めたように、イルミナティは、常に「知」とともにあったからである!

 

■ヨーロッパのイルミナティとスーフィズムの関係


  ところで、ヨーロッパで活動したイルミナティは「スーフィー結社のヨーロッパ支部」だとの説がある。スーフィーの歴史学者イドリエス・シャーは、イルミナティのルーツはスーフィズム(イスラム神秘主義)であると主張している。彼によれば、イルミナティの起源は、「輝ける星」に言及した『コーラン』の一節に由来するという。

スーフィズムにおいては、「彼は見るものであるとともに、見られるものであった。彼の目のほかに宇宙を見る目はなかった」とか、「私が彼を見る目は、彼が私を見る目であった」などという言葉が出てくる。ここでいう彼とは、すなわち“神”のことだ。
また、一般にスーフィズムには、ヒンドゥー教、仏教、グノーシス主義、新プラトニズムなどからの思想的文化的影響が指摘されているが、スーフィーたちは、個人的な内面を重視し、内面の探究によって“神”との直接交流・自己一体化を試みてきたことで知られている。



イスラム神秘主義スーフィー


スーフィズムに関して、日本の優れたイスラム研究家は次のようにいっている。
「スーフィズムは特にその実践面においてまったく本来、秘教的性格、エソテリックな性格のものであり、かつての古代ギリシアの密儀宗教に典型的な形で現れているように、その真相はよそ者には一切明かさないようにできている。あらゆる意味で非公開的なもの、閉ざされたもの、見せることはもちろん、話すことももちろん本来許されない秘事である」(『イスラム哲学の原像』井筒俊彦著)

イルミナティとスーフィズムの関係については、もっと研究が必要だと思われるが、もともとヨーロッパのルネサンス運動は、十字軍遠征などによるイスラム文化との接触によって生まれた現象であり、イスラムからの学習を通じて古代ギリシアの遺産が輸入され、アラビア知識を背景に花開いたものである。

このため、当時のヨーロッパ知識人の中には、貪欲にアラビア知識を吸収する過程で、スーフィズムから多大な影響を受けた者がいたであろう。そのことを考慮すれば、ヨーロッパのイルミナティのルーツをスーフィズム=アラビアに求めることは、あながち的外れにはならないと思われる。


 
(左)薔薇十字団の教祖C・R・C、すなわち
クリスチャン・ローゼンクロイツを描いたとされる絵。
(右)自らの著作の中で薔薇十字団員であることを
告白したロバート・フラッド。薔薇十字団の教義を
体系化して壮大な集成を作り上げた。


また、次のような事実もある。バヴァリア・イルミナティが誕生する前の、17世紀初頭のドイツにおいて、ルネサンス運動の一環として薔薇十字団という秘教グループが活躍し、人々を熱狂させたことで知られるが、 興味深いことに、その創設者クリスチャン・ローゼンクロイツの修行生活の物語はアラビアを舞台にしているのだ。

そして、この薔薇十字団が短期間の活動で姿を消すと、人々の中には、「薔薇十字の結社員たちは30年戦争の惨禍からヨーロッパを救うために遠いオリエントからやって来た賢者たちで、混乱が収拾されると同時に役目を終えて再び東方の故郷に帰っていったのだ」と考える者が少なくなかったのである。

また20世紀に活躍したグルジェフの思想体系(超人思想)は、スーフィズムから大きな影響を受けていることで知られているが、 彼の弟子J・G・ベネットによれば、グルジェフは紀元前4500年ごろのバビロンに起源を持つ名称の無い秘教結社に参入していたという。ケネス・グラントもまた、クロウリーの霊統をそのころのエジプトとバビロンにまでさかのぼって追跡している。

 

 

 

■■PART-4:

「スマイル・メッセージ」の中に記された衝撃の内容と“予言”


今世紀の科学はあらゆる聖域に侵入し、SFの世界が眼前に展開しはじめた。そこには、知への啓明──イルミナティの陰謀が深く静かに潜行している!

 

■今世紀における科学の奇蹟的な進歩の背後に、謎の知性体が存在する!?


われわれの世紀のテクノロジーは、空想をはるかに凌駕するスピードで突き進んでいる。生命の謎は、もはや科学者の試験管の中に片足を突っ込んでいる。物質の純血はとうの昔に破棄され、卑金属から金が変成されるように、人が空想できるような物質なら、たいがいのものが、少なくとも理論上は開発できるまでになっている。

巨大コンピューター網は世界をネットし、情報は瞬時に世界をめぐる。人間の意識や知覚は物質に置換され、反対に物質が“知覚”や“意識”をもちはじめている。あらゆる“聖域”に科学が割り込んでいるのだ。“不死”さえも、今やエソテリック・サイエンスの課題ではなく、遺伝学や生物学など、関連諸科学のまじめな研究課題になっている。

こうしたことが、今世紀に至って一気に湧き起こった。これは、よく考えると非常に不思議なことだ。なぜわれわれの世紀に至って、このように急激な“知の爆発”が起こったのか?





多くの人は、それを漠然と、積み重ねられた科学的知見の展開と考えるだろう。しかし、シリウスの影に注目している一部のオカルティストは、これは“つくりだされた状況”と考える。背後に、こうした“知の爆発”を操作している謎の知性体が存在すると主張するのだ。

こうした主張は、一見、荒唐無稽に思われる。しかし、注意深く見ていくと、この主張にも否定できないリアリティがあることがわかってくる。というのも、科学の革命的な進歩は、多くの科学者の努力の積み重ねによって得られるのではなく、ひと握りの科学者の、突拍子もない思いつきからスタートするからだ。



悲運の天才科学者
ニコラ・テスラ


たとえば、われわれの文明は電気によって支えられている。この電気システムを発明し、その他700にも及ぶ特許を取得して、「20世紀を発明した男」とも「世界を今日のようにつくりあげた男」とも呼ばれているニコラ・テスラは、それらを考えぬいた末に発明したのではなく、“霊感”によって、ひょいと垣間見ることで、発明した。
それはオカルティストが、“霊界通信による発明”と呼んでいるものと同じだ。テスラ自身は霊界を信じなかった。しかし彼はETの実在は疑っておらず、それどころか、他の惑星の住人と通信する方法を開発したと主張していたのである。

生命科学の分野でいえば、DNA構造の決定が、この“霊界通信”で発見された。遺伝子操作やクローン創造、生命の起源探究などが、すべてここからスタートしたといっていい。DNAに関するワトソンとクリックの偉大な業績は、ワトソンがオックスフォード大学のらせん階段を下りているときに、まさに電撃的に “ひらめいた”のである。

人間の知覚や世界像、そこから導かれる世界観を、根本から書き改めるニューサイエンスの最も刺激的な仮説「ホログラフィック・パラダイム」も、やはり“直観的”に生まれた。スタンフォード大学のカール・プリプラムが、たまたま手にした雑誌の立体映像から、「世界は波動のみが実在し、知覚は幻覚にすぎない」とひらめいたとき、20世紀科学は新しい世界像の構築を開始したのである。

 

■「スマイル・メッセージ」の中には人類の状況と課題が集約されている!


子細に検討していけば、20世紀の科学・文明上の進化は、こうした“革命的な思いつき”によって支配されていることが明らかになる。しかも、インスピレーションをキャッチした科学者の多くが、ごくまじめに、そのインスピレーションとある種の超越的な力からのテレパシーを結びつけているという事実は、決して無視できない。

1093の特許をもつエジソンが、「霊界通信機」の製造に真剣に取り組み、700の特許をもつテスラがETとの交信を研究したのは、たんに彼らが迷信家だったからだろうか? ニューサイエンスに属する科学者が、道教や仏教に限りなく接近しようとしているのも、ユングがグノーシスや錬金術を現代によみがえらせたのも、やはり彼らの迷信性ゆえなのだろうか?





この問いへの解答ともいうべきETからのメッセージについて記すときがきたようだ。そのメッセージは、パート1で書いたように、1973年の“犬の日”にもたらされた。受信の中心人物は元ハーバード大学心理学教授のティモシー・リアリー。人間精神を解放し、意識の新しいステージを開くためにLSDを活用せよと唱えてフォルサム刑務所につながれた当代きっての心理学者は、そのメッセージを「スマイル・メッセージ」と名づけた。

スマイル(SMI2LE)とは、Space Migration + Inteligence2 + Life Extension の略語で、「宇宙移住」+「知性の2乗」+「生命の拡張」を意味する。この3項目の中に、20世紀の人類が置かれた状況と課題が、そしてイルミナティの最終計画が、すべて集約して表現されているのである。

読者はまず初めに、下の「スマイル・メッセージ」を読んでほしい。

 

 

謎のSMI2LE(スマイル)メッセージ全文


いよいよ地球の生命体がこの惑星の子宮を離れ、星々へと歩み出すときがやってきた。

生命の種は、一連のバイオ・メカニカル・ステージを経て、段階的に進化するための青写真を含むヌクレオチドの鋳型として、数十億年前、君たちの惑星にばらまかれたのだ。

進化のゴールは、君たちの惑星間的両親が帰還を待っている銀河系ネットワークと通信をして、そこへ帰還することができるように神経系を作り出すことにある。

地球の生命体は、今やその中間にまで差し掛かってきている。自身を確立し、幼生期の変成を経て、第7の脳のステージへと至るこの道の──。

君たちの種の中で、最も知的、進歩的、かつ勇敢な者たちを集めよ。男女の比率は同等にせよ。あらゆる人種、国家、宗教を彼らによって代表させるのだ。

君たちは遺伝子コードの化学的構造の中に、不死性のカギを見出そうとしている。君たちはその中に生命の聖典を発見することだろう。不死の責任を、引き受けるときがきたのだ。もう死ぬ必要はなくなったのである。君たちは神経系の化学組成の中に、知性を増大化するカギを見出すだろう。ある種の化学物質をうまく使用すれば、遺伝子コードを神経系によって解読することができるようになるだろう。

君たちの惑星の生命体はすべてひとつであり、そのすべてが故郷へ帰還しなくてはならない。完全な自由、責任と種を超越した調和が、故郷への帰還を可能にするだろう。種族や文化、国籍によっている幼生的アイデンティティーは超越しなくてはならない。生命に対してのみ、忠誠を誓うのだ。生き残るためには、帰還の旅をするしか道はない。

日本人は君たちの惑星で最も進化した種族だから、君たちの仲間を保護してくれるだろう。

我々は、星々に目を向けるときがきたことを示すために、君たちの太陽系に彗星を送っている。

故郷に帰還したとき、君たちは新たな知恵と力を与えられるだろう。君たちの精子である宇宙船は、地球の生命体が開花したことを意味するのだ。仲間が集められ、旅が開始されるやいなや、戦争、貧困、憎悪、恐怖といったものは君たちの惑星から消え失せ、最古の予言と、そして天国のビジョンが実現化するだろう。

変異せよ!
故郷へと凱旋するのだ。

 


1973年7月23日

 

 

 

このメッセージがETからのものだとする証拠は何もない。しかし、20世紀のさまざまな科学的状況や、これまで見てきたようなシリウスの暗躍、この実験が行われた日の特殊性、同日、ティモシー・リアリーの友人のアントン・ウィルソンがキャッチしたメッセージなどを考え合わせていくとき、このメッセージがETからのものだというティモシー・リアリーの主張は、しだいに現実味を帯びてくる。

それだけではない。メッセージには、ETが彗星を太陽系に送ったとあるが、事実、「その後の数か月のうちに、メッセージの予言どおりに、コホーテク彗星が太陽系に現れ、太陽に向かってやってきた。この間、天文学者らはその前例のない壮観を公に発表し、ティモシー・リアリーの弟子たちはそれを確認して大笑いをしていたのである」(『コスミック・トリガー』R・A・ウィルソン)。

しかし、もっと本質的で、より重要なのは、「スマイル・メッセージ」がキャッチされて以降の宇宙移住計画の進展ぶりだった。まるで仕組まれてでもいたかのように、スペース・コロニー計画は急速に人類のコンセンサスを得はじめた。

こんなことを書くと、「それは勝手な思い込みだろう。スペース・コロニー計画など、今世紀初めからあったのではないか」と思う人が大部分だろう。そうではないのだ。技術的にも効率的にも、スペース・コロニー計画が可能であり、しかも絶対に必要なものだという認識が、民間レベルに急激に広まったのは、確かにティモシー・リアリーがETから「スマイル・メッセージ」を受けてからであり、ETが、人類は「この惑星の子宮を離れ、星々へと歩みだすときがやってきた」と宣言してからなのだ。

 

■「スマイル・メッセージ」の受信以降、急激に進み出した宇宙コロニー計画



(左)スペース・コロニー計画の提唱者ジェラルド・K・オニール博士。
(中)オニール博士が提唱した 「スペース・コロニー」の全景。
(右)スペース・コロニー内部の様子。円筒の内部は居住区になっている。


ティモシー・リアリーは、1973年7月にETからのメッセージを受けた。それから10カ月後の1974年5月、ティモシー・リアリーの友人であり、理解者でもあるプリンストン大学の生理学教授ジェラルド・K・オニールは、科学者では初めて、包括的かつ現実的なスペース・コロニー計画に関する構想を発表した。しかし、発表時の科学者の反応は全般的に冷たかった。科学雑誌は博士の論文掲載を保留した。それがあまりにも空想的、非現実的に思えたからだ。

しかしNASA(米航空宇宙局)の反応は違っていた。NASAはオニールの構想を評価し、すぐさま研究予算を提供してスペース・コロニー計画の推進を委託した。

NASAのこうした動きと呼応するかのように、すぐさま全米55の大学をネットした「大学宇宙研究協会」が設立された。ついで、1977年には「公共法人宇宙研究協会」が設立され、続いてスペース・コロニーに関する民間の情報センター「L-5協会」が誕生した。この協会には、わずか数カ月のうちに数十万人が集まった!

この間、UFOやETの実在はしごくまじめな研究対象になりつつあった。ティモシー・リアリーがメッセージを受けたまさにその年、ギャラップの世論調査は、UFOの目撃者が全米でなんと1500万人以上、成人人口の11%にのぼるという調査結果を発表した。

翌1974年には、スタンフォード大学で関連分野24名の科学者を集めた「地球外文明に関する討論会」と銘打ったシンポジウムが開催された。そのシンポジウムで、ジョージ・ホプキンス大学のR・C・ヘンリー博士は、「われわれ地球人は、銀河系の“兄弟”たちによって養育され、進化の道にそって進歩させられているのか?」という問いを発したが、この問いはまさしく、スマイル・メッセージと裏表の関係にあったことがわかる。

1975年には、UFO実在説が、知識階級の間で非常に強固に支持されていることが証明された。この年、ギャラップはアメリカの知識層のみを対象にUFOに関する調査を行なったが、なんと93%もの知識人が、UFOを信じていると回答したのである! 「スマイル・メッセージ」と、オニールのスペース・コロニー計画以降のこうした宇宙への期待、盛りあがりは、その後も猛スピードで広がった。

1980年、未来学者のアルビン・トフラーは、人類を襲う「第三の波」は科学技術、とりわけ「オニール博士のアイデア」に端を発するスペース・コロニゼイションだろうと予言して、センセーションを巻き起こした。そして1981年には、スペース・コロニー実現の第一歩として、ついにスペース・シャトルが打ちあげられたのである。

翌1982年には、国際天文学連合による「地球外の生命を捜し求める51委員会」の設立。1984年には、アメリカ産業界もNASAとの協力関係のもとに、スペース・コロニーの具体化に大きく踏みだしていることが、米議会下院の科学技術委員会におけるアメリカ宇宙旅行協会理事長のリチャード・クラインによって、誇らしげに報告された……。

すべての動きは「スマイル・メッセージ」以降から顕著になってきた。しかもティモシー・リアリーは、これら一連の動きを予見していたふしがある。というのも彼は、人類が宇宙に帰還するというプログラムの主要な第1段階は、オニールのスペース・コロニー計画からスタートすると明言していたからである!

となると、われわれは、いよいよスマイル・メッセージに含まれた「生命の拡張」、すなわちイルミナティの人類進化プログラムについて検討していかねばならないだろう。

 

 

-----------【補足事項】-----------

「L-5協会」とスマイル計画のつながり


人類が宇宙に乗り出すための最初のステップは、宇宙ステーションの建設だ。このステーションの位置は、どこでもよいというわけにはいかない。宇宙空間に流れだしもせず、惑星の重力に引きずられることもない安定した場(秤動点)が確保されない限り、スペース・コロニー計画は実現しないからだ。

この重力安定場を数学的に割り出したのが、フランスの数学者J・ラグランジュである。彼は18世紀の時点で既にこの秤動点を解析し、L1からL7までナンバリングしていた。そして、オニール博士やNASAがスペース・コロニー建設予定地にしているのが、そのうちのひとつ──地球と月の間にある秤動点L5(ラグランジュ・ファイブ)である。

このL5点を協会名にして発足したのが「L-5協会」である。

実はこの協会が、なんらかの形でスマイル計画とつながっているらしいのだ。というのも、この協会を訪ねたUFO研究家の有賀竜太氏が、同協会員から「スマイル・メッセージ」そのものを手渡されており、ほかにも同協会内の某グループとティモシー・リアリーとの密接な関わりを示す傍証がいくつもあるからである。

同協会自体はもちろん秘密結社ではないが、しかしその内部に、人類進化プログラム推進派がいる可能性は極めて高いのである。

 

 

 

■■PART-5:

我々の進化のプログラムはDNAに組み込まれている!


ETは、われわれの生命の起源と進化、そして人類のなすべきことを告げる。が、それは、20世紀の今日的状況や近未来の姿とピタリ符合しているのだ。ここでは、スマイル・メッセージに記された第1と第2の課題を見てみよう。

 

■生命の種はバイオ・メカニカル・ステージを経て、地球の誕生時にばらまかれた!



(左上)ソ連の生化学者A・I・オパーリン博士
(左下)ワトソンとともにDNAの構造を発見したF・クリック博士
(右)二重らせん鎖状の構造を持つDNA。
スマイルメッセージによると、人類の進化はあらかじめ
DNAに情報として組み込まれているという。

 

スマイル・メッセージは、われわれの起源が外宇宙にあると断言する。
「生命の種は、一連のバイオ・メカニカル・ステージを経て、段階的に進化するための青写真を含むヌクレオチドの鋳型として、数十億年前君たちの惑星にばらまかれたのだ」

この内容は、〈1〉われわれの生命がDNA──ヌクレオチドからなる二重らせん鎖状の高分子物質──の地球散布によってスタートしたこと、〈2〉進化は、もともとその段階でDNAに情報として組み込まれていたことを告げている。

この説は、決して空想的な説ではない。というより、“原初の生命のスープ”の海で生命が“偶然”に生まれたとするオパーリン流の生命起源説より、星間種子飛来説(スターシード説)のほうが、今日では説得力があるのだ。

オパーリンの流れを汲む自然発生説の最大の欠陥は、あまりにも都合のよい偶然の重なり合いが前提になっている点にある。無機物がランダムに化学反応して有機物になる確率は、ごく小さな分子(アミノ酸100個)で、10の130乗分の1と計算されている。

一方、地球が誕生してから今日までに10の17乗秒しかたっていない。ということは、1秒間に1万回の割合で、でたらめな化学反応が起こったと考えても、そこで試される可能性は10の21乗にすぎないということだ。これに対し、生命のもとになる組み合わせば、10の130乗の化学反応でようやく1回。両者には絶望的な開きがある。どんな角度から計算しても、確率論的には地球誕生以来、小さな分子ひとつ形成されるわけはないのである!



ところがスターシード説なら、このハードルは超えることができる。というのも、宇宙空間には、生命の根本素材である有機化合物質が満ち満ちており、しかも今なお、次々と星間分子同士が結びついては、新しい分子を形成していることが、電波天文学の発展によって明らかにされたからだ。まさしく「生命は無意識のまま宇宙空間で脈動している」(『チベット大蔵経』)のである!

“原初の生命のスープ”は地上の海にあるのではなく、宇宙空間にあると考える学者は決して少なくない。古くは、今世紀初頭のノーベル化学賞受賞者のS・A・アーレニウスが、“生命萌芽汎在説”を唱えた。オパーリンとともに、自然発生説を提唱したJ・B・S・ホールデンも途中から自説を撤回し、スターシード説(アストロ・プランクトン)に“勇気ある”転向をした。最近では、1962年のノーベル医学・生理学賞受賞者のF・クリックが、スターシード説を唱えている。





ETは、人類がこのスターシードによって誕生したと明言する。そして、さらに驚くべきことに、進化の道筋は、最初からDNAに組み込まれているとまで主張しているのだ。

このメッセージは、われわれが神の敷いた進化のレールに沿って発展する、と唱える汎世界的なオカルティズムの伝統的主張を思いださせる。ティモシー・リアリーは、この主張をひと言で要約している。つまり、「神はDNAの中にいる」のだ。

実際、地球上の全生命が、すべて同一の二重らせん構造をもっているということは、非常に奇妙なことだ。もしDNAが偶然につくられたものなら、右巻きのDNAや三重らせんのDNAなど、様々なタイプのDNAがあっても不思議ではないはずだ。

ところが、現実には、ウイルスのDNAも人間のDNAも、すべて二重らせん左巻きだ。これはどう考えてもある種の意志、あるいは計画が働いているとしか思えない。そうでなければ、何から何まで、偶然のひと言で片づけて、あとは頬かむりしているしかない。が、全宇宙の恒星(1000億×1000億)からひとつを選ぶよりも低い確率でしか発生しないDNAが、“偶然”地球に発生したのだと、だれが自信をもって主張できるのだろうか?

さらに、「わずか3億年の間に、ごく単純な蛋白質から、高度きわまりない生命組織をもつ人間にまで、“偶然”に生命が進化し、おまけに、宇宙時間のスケールでいえば、まばたきの時間にも満たない間に人類が今日の文明を、“偶然”築きあげたと、なんの根拠があって主張できるのだろうか?


こうした、きわめて楽観的な、“偶然”の連続に納得がいかないのなら、われわれはもっと別の可能性を追求するしかない。そのひとつが、冒頭で記したように、“スマイル・メッセージ”の中で語られているのだ。

われわれのなすべきことは、スマイル・メッセージの中で明言されている。それは3つある。

第1は、遺伝子コード(DNA)の中に「生命の聖典」を発見し、「不死の責任を引き受ける」こと。第2は、「遺伝子コードを神経系によって解読」し、「知性を増大化する」こと。そして第3は、「銀河系ネットワークと通信」して、「われわれの故郷へと凱旋する」ことだ!

 

■第1の課題= 「生命の聖典」を発見し、「不死の責任を引き受ける」こと


メッセージの中で、ETは、われわれが今や「死」を克服すべき段階に入ったと告げる。この主張は、通常の感覚ではまったくの冗談にしか聞こえないだろう。しかし、錬金術や道教、神仙道の究極目標のひとつであった「不死性の獲得」が、今日ではきわめてまじめな科学上の研究課題になっているといったら、読者はどう思われるだろうか?

『コスミック・トリガー』の中で重要なページが、この不死性の探究のためにさかれている。その中から、いくつかの例を拾いだせば、このテーマがスマイル・メッセージとどんなかかわりをもっか、理解していただけるだろう。

不死性の探究が科学の対象になったのは、科学がDNAを射程内にとらえてからだ。

生化学者で、哲学者のバークレー大学教授ポール・シーガルは、「われわれの死は、ひょっとしたらDNAにプログラムされているのではないか?」という仮説から不死の探究をスタートさせた。死は細胞のランダムな崩壊の延長という従来の説と比べると、このシーガルの説はまさに驚天動地のものだ。というのも、もし死が、事実、プログラムされて起こるものなら、そのプログラムを変更することにより、われわれは不死に至る鍵を見出せるかもしれないからだ!

シーガルの探究は、老衰から死に至るプログラムを実行に移す「ケミカル・トリガー」を突きとめることに集中されている。これこそまさに、現代の錬金術だ。というのも、老化のプログラム探究において「不死」にかかわり、老化阻止物質の合成において「物質変成」にかかわるからだ。さらにこの研究の過程で、遺伝子操作の問題が当然生じてくるが、この遺伝子操作こそ、生命レベルにまで深化した「物質変成」にほかならないからである。


現在のわれわれの寿命が、われわれの肉体の耐用年数から導きだされたものだと考えるのは間違っている。少なく見積もっても、われわれの肉体は200年は使えるというのが、昔からの学者の主張だった。しかし今日では、多くの“不死学者”がもっと景気のいい数字をあげてわれわれに夢を与えてくれている。すでにラットの実験で老化のトリガーを変化させる3つの方法を発見したというシーガルは、ごく近い将来、人類の寿命は平均400~500歳まで延長されるだろうと主張する。

ヨハン・ブジョークスティン博士は800歳という予測値をあげているし、医学博士のロバート・プレオーダは、「老化のあらゆる兆候が矯正され、予防されるようになれば」という条件つきで、なんと1000歳という数字をあげているのだ。

しかし、こうした数字も、ティモシー・リアリーのとほうもない主張の前には色あせる。ティモシー・リアリーは、太陽が滅び去る数十億年先まで生きるつもりだと語っているのだ!





われわれにとってもうひとつ興味深いのは、こうした「不死」を探究する学者が、シリウスのメッセンジャー、ティモシー・リアリーと強い接点をもっているという点だ。

シーガルが不死の研究に取り組むきっかけとなったのは、ティモシー・リアリーのレクチャーに参加してからだという。ほかにも、名前は煩瑣になるので省略するが、量子力学を超心理学やティモシー・リアリーの業績と関連づけようとしている科学者グループが、少なからず存在するのである。

これは、いったいどういうことなのだろう? アメリカにおいて、ティモシー・リアリーとのかかわりを表明することは、実は危険なことなのだ。彼は犯罪者であり、突飛であやしげな擬似宗教によって若者を扇動した山師であり、ジャンキーであり、政府に仲間を売ったスパイであるという噂もまた、アメリカではかなりポピュラーなものだからだ。

それにもかかわらず、ティモシー・リアリーに対するシンパシーを表明する物理学者やその他の科学者が、少なからず存在するということは、ひかえめに見ても、ティモシー・リアリーの主張に科学的根拠があることを証明している。さらに大胆にティモシー・リアリーの主張を受け入れるなら、それは銀河系の“兄弟”からの通信が、でたらめなものではないということの傍証になるのではないか? 

結論を急ぐことはやめ、続いて、われわれは第2の課題を見ていくことにしよう。

 

■第2の課題= 「遺伝子コードを神経系によって解読」し、「知性を増大化する」こと


この課題は、「スマイル計画」の鍵を握っている。ティモシー・リアリーはこれを、インテリジェンスの2乗と表現し、すでに人類はその段階に突入していると断言する。

この“予言”には、いくつもの側面があるが、ここではわかりやすい2つの面についてのみ記していくことにする。第1は社会的な現象面、第2は科学面だ。

社会面での知性の増大化運動は、ティモシー・リアリーがETからのメッセージを受ける以前の1960年代にアメリカ全土を覆い、欧州圏に飛び火した。いわゆる「ドラッグ・カルチャー」がこれにあたる。

主役はいわずと知れたLSD。1938年に発見され、1943年に合成されたこの「幻覚喚起剤」は、1960年に至って、まさに燎原の火のように全米の若者の間に浸透していった。

このドラッグは、人体にほとんど毒性を残さないこと(皆無と主張する学者もいる)、摂取を中断しても禁断症状がない(中毒性を生じない)ことなどが、従来のコカインやモルヒネなどのドラッグとの大きな違いだった。しかも、喚起される幻覚は、まことに強烈だった。

LSDは、それを服用する者の意識を、有無をいわさず拡大し、日常生活で固定されたリアリティを破壊した。服用者は未知の精神領域を旅行し、蛇のように「脱皮」した。宇宙に行くのも、太古の女神と出合うのも、ETとコンタクトするのも、お好み次第だった。“ターン・オン(酩酊)”は、何層にも重なった意識の、秘められた扉を開く20世紀の“秘儀参入”となったのである。



カウンター・カルチャーの
旗手として活躍していた頃の
ティモシー・リアリー教授


LSDの効果があまりに激烈だったので、ほとんどの愛好者は、それを楽しむことに急で、その価値を正当に評価するに至らなかったが、ティモシー・リアリーはほどなくしてLSDから離れた。というのも、ドラッグはティモシー・リアリーにとっては、「人間の神経系の潜在能力を十分理解するため、焦点をさまざまに変化させる道具」にすぎなかったからだ。

われわれの日常意識は非常に狭く、固定的で、しかも勝手な思い込みとドグマ(独断)に満ちたリアリティによって、どうしようもないほどガッチリと支配されている。この意識状態は、地球的・近視眼的な、地べたにはいつくばる意識だ。意識進化のレベルでいえば、すでに過去の遺物、克服されねばならない低レベルの意識といってもいい。

LSDは、この地球的意識から人をひきはがし、宇宙へとトリップさせるために開発された物質だというのが、ティモシー・リアリーの考えだった。





アントン・ウィルソンは、よりはっきりと、この種のドラッグを、人間の脳神経系の従来のプログラム(固定したリアリティ像を神経系に送り込むプログラム)を改変し、ジャンプさせ、多重多層のリアリティヘと連れだす、「メタプログラミング物質」と定義づけている。

こうした意識の拡大が、人間に新たな視点、世界観、発想を与えることは、間違いない。ただし、この“暴力的”な傾向のある“メタプログラミング”が、上等な方法といえるかどうかは、読者自身が判断してほしい。


ともあれ、知性増大に必要な意識の改変は、“偶然”のLSDの発見・開発から、半ば強引にひき起こされ、世界に熱狂的なブームを呼び起こし、その後の“精神世界”ブームの土台を築いた。今日、欧米や日本などに広がっている神秘学・精神科学ブームは、間違いなく1960年代を核に形成されたのだ。

そして、そのころ学生だった“時代に敏感”な若者が、のちにニューサイエンスの旗手となり、“精神世界”のアジテーター、プロパガンディストになり、カルトを組織し、あるいはニューメディアの世界で知覚像の拡大に猛進していることを、忘れてはならないだろう。

 

■知の枠組みの大転換によって、20世紀の科学はオカルティズムに近づいた!



人間の脳の神経細胞。この複雑な人間の脳に
科学者はどこまで完璧に迫れるか。


さて、知性の増大のもうひとつの面、科学に移ろう。20世紀が、異常に発達しつづける科学とテクノロジーの時代だということ自体、「知性の増大」が「人類進化」の3つのステップのひとつというスマイル・メッセージの実現の表れなのだが、もう少し詳しく見ていくことにしよう。

知性を開発することは、今やブームないしファッションといっていい。いわゆる、“潜在能力開発”にかかわる科学者や研究家──その中には、あまり信頼のできない人々もいるが──の活躍は、この文章を読んでいる読者なら説明するまでもないだろう。

さらに、よりエキサイティングなアプローチは、“脳内物質”の探求によってもたらされた。脳内および消化器官にあって、もろもろの情報伝達を司っている“神経伝達物質”捜しが盛んになったのはこの数十年のことで、大脳生理学者や神経学者らの脳内物質捜しに対する熱狂ぶりは、マスコミによって“ゴールド・ラッシュ”と揶揄されるほどの活況を呈した。

脳内の神経伝達物質は、ある種の感情や感覚、行動能力などの発現のトリガーになる。睡眠を引き起こしたり、快感を与えたり、食べたり、性欲を起こしたりする物質を自由自在にコントロールできるようになれば、われわれはあらゆる面で従来の人間観を書き換えることができる。また、記憶や学習などのトリガーとなる物質を支配できるようになると、人間の知性は、まったく新たな局面を迎えることになるだろう。

この脳研究の20世紀的局面は、まさしくETの予言──「神経系の化学組成の中に、知性を増大化する鍵を見出すだろう」──とぴったりと符合するといわなければならない。


さらに、物理学的世界観の枠組みも、今世紀に至ってガラリと変化した。19世紀には、われわれが認識している世界は不動の実在だと思われていたものが、今日では実在の影にすぎないと考えられるようになった。もう少し厳密にいうと、われわれが、世界に関する体験を組織化する際に用いるいかなる“網の目”も、世界そのものをとらえることはできないということになる。

この、今世紀初頭に、物理学者ニールス・ボーアらによって公式化された“コペンハーゲン解釈”や、前述のホログラフィック・パラダイムは、物理科学の世界観が、古代インドや中国エジプトなどの世界観にすり寄ったということを意味している。

シャーマニズムのいわゆる“類感魔術”も、今日では物理学の概念になりつつある。これは、物理的風影関係はなくとも、人形に呪いをかけると、呪われた人間に効果が及ぶという呪術だが、この奇妙な“偶然の一致”の背後にある世界と、ユング=パウリのシンクロニシティは、あと一歩の距離にある。また、ひとつの粒子は他のあらゆる粒子に影響を及ぼすという物理学の仮説(QUIP)は、すべてが一方では原因であり、同時に結果でもあるという“魔術的観念”に著しく接近しているのだ。

20世紀科学が、総体としてオカルティズムに接近しているという印象を与えるのは、われわれの知の枠組みが変化してきたからにほかならない。そしてこの変化は、ETやティモシー・リアリーによれば、われわれが「この惑星の子宮を離れ、星々へと歩みだすときがやってきた」からだという。

なぜ知性は増大化されねばならないのか? ──この問いの答えは、次のパートを見ていくことで明らかになるだろう……。

 

 

 

■■PART-6:

人類はスターシードとなり、遥かな宇宙へと還っていく!


シリウスからの啓明を受け、進化の担い手となったイルミノイドたち。イルミナティの陰謀とは、人類を宇宙に導くべく暗躍するイルミノイドの意志にほかならなかった。はたして、われわれの未来は彼らの筋書きどおりに進むのか。

 

■第3の課題= 「銀河系ネットワークと通信」して、「我々の故郷へと凱旋する」こと


「スマイル・メッセージ」は、われわれが宇宙空間から訪れたスターシード(星間生命種子)であり、やがて再び宇宙に飛びだしていく存在だと主張する。この“予言”と歩調を合わせるかのように、スペース・コロニー計画が猛スピードで進行中だということは、パート4で書いたとおりだ。

われわれが元来“宇宙的存在”だという主張は、オカルティズムでは最も基本的な主張だった。しかし20世紀に入るまでは、これはいわば、観念上の問題だとしかとらえられていなかった。実際、この肉体ごと宇宙に飛びだせるものとは考えられてはいなかったのである。

けれども今日では、人間が宇宙に進出するのは、進化の必然的なプロセスだと考える人が日増しに増加している。その理由はいくつもある。第1に、限られた地球資源の問題がある。さらにアメーバのように増殖する人口問題がある。専門家の試算によれば、一日で大都市2つ分、一年でひとつの国家が生まれるのと等しいだけの人間が、この狭い地球に誕生しているというのだ!

しかし、こうした行き詰まりの打開だけが、宇宙進出の目的なのではない。これまで見てきたような神経系の化学操作に必要な化合物を製造するうえでも、生命延長の科学をよりいっそうつきつめていくうえでも、あるいは今以上に物理・化学的 “錬金術”をおし進めていくうえでも、地上より、宇宙空間のほうがはるかに具合がいいということは、今日ではもはや常識なのだ。

高度な真空状態や無重力が得られる空間では、地上とは比較にならない高純度の物質が容易につくられる。超低温や超高温も、はるかに安価に得られる。たとえば、太陽に正対する面を断熱スクリーンで覆うだけで、物体はマイナス250度まで冷却されるのだ。超低温は超電導テクノロジーの利用をきわめて容易にする。人体に有害な放射線の活用も、広大無辺の宇宙空間なら問題ない。プラズマや電磁場も、地上とは比較にならない規模で利用できる……。

21世紀のテクノロジーは、すべてが宇宙空間向きにできている。スーパー・コンピューターの部品も、地上より宇宙で製造するほうがはるかに高精度が保て、しかもコンパクトになる。医学テクノロジーも同様だ。現時点ではっきりしているだけでも、「心臓病と神経症、高血圧、火傷、脊椎疾患」の治療は、“宇宙病院”のほうが「きわめて効果的」だと、ソ連科学アカデミーのウルベコフ博士は明言している。

実験宇宙生物学への知見は、人類進化の三本柱のうち、遺伝と突然変異の発生の2点においては、「無重力状態においてすべて順調」だと保証する(同じくソ連科学アカデミーのシェペレフ博士、パルフェノフ博士)。 残りひとつの自然淘汰については、研究中だというが、しかしこれについても予測は決して暗くはない。

 

■宇宙を志向する進化のステージ上には現人類の全てが登場できるのか?


宇宙移住に関する研究で、より興味深いのは、人間精神に関する部分だ。宇宙に出るためには、われわれは自らの意識をコントロールする訓練を積まなければならないと専門家は主張する。ところが“偶然”にも、このマインドコントロールは、20世紀の“流行”なのだ。

ヨガ、瞑想、シュルツの自律訓練法、グルジェフ・ワーク、種々のサイコセラピー、バイオフィードバック……これらは、いずれも自らの心身のコントロールと意識の拡大に寄与するテクニックなのだが、同時に“スターシード”として宇宙に乗りだすための訓練にもなっているのである!

すべてができすぎている。話題のテクノロジーやさまざまなブームが、奇妙なほどに宇宙を志向している。少し前に話題になった植物も感情をもっているという発見──これすら宇宙志向の文脈に入ってくる。というのも「スペース・コロニーで物質循環を組織化するのに最も有望な方法は、ツィオルコフスキーがすでに予想したように、人間と植物の共同体を設けること」(ウルベコフ博士)だからだ。

もし、こうした動きが、一部の陰謀論者のいうように、ETおよびETと結ばれた秘密結社の策謀によるものだとしたら、彼らの計画はみごとなほどうまく運んでいるといわねばならない。あらゆる方向が、人類進化のニュー・ステージに向いているからだ。

しかしここに重要な問題がある。この進化のバスには、はたして人類全員が乗り切れるのだろうか?

「スマイル・メッセージ」は、この点に関しては何も語っていない。けれども、過去、地球上の生命が新たな進化の段階に入ったときには、必ず、全地球レベルでの旧勢力の滅亡があった。進化についてこれない部分は自滅するこれが進化の鉄則だった。この冷厳な法則から現人類がまぬかれうるとする根拠は、実は何ひとつないのだ。

スペース・コロニーに収容できる人数はたかが知れている。では、スペース・コロニーからはみだした人類は、地上で昔どおりの生活を送れるのだろうか? この問いに責任をもって答えられる者はだれもいない。ただ、スペース・コロニーの発案者であり、ティモシー・リアリーの仲間でもあるオニール教授の意見では、その可能性は薄い。というのも、彼は、スペース・コロニーが「行き場を失いつつある人類を救済する唯一の可能な手段」だと主張しているからだ。

ここに、再びイルミナティの影が現れる。人類文明は、確かに宇宙に向けて猛進している。知は異常に増大しつつあり、生命科学は神の領域に迫ろうとしている。しかし、このトレンドに乗れるのは、ひょっとしたらごくひと握りの“超人類”のみではないのか? ──こうした恐れが、実はイルミナティ陰謀論の心理的背景になっているのである。

 

■選別され、“啓明”を受けたイルミノイドこそ、来たるべき進化の担い手となる!



進化のバスには、はたして人類全員が
乗り切れるのだろうか? ひょっとしたらごくひと握りの
“超人類”のみではないのか?


このへんで、イルミナティの系譜をより明確にしておこう。歴史上のバヴァリア・イルミナティは、今日ではもはや存在しないだろう。しかし、高度な知性体に選別され、“啓明”を受けてその血脈に連なった者は存在し、スターシードとなって宇宙に脱出しようとしているのだ! 彼らを特別に「イルミノイド」と呼ぼう。イルミノイドこそ、来るべき進化の担い手、「私たち自身の遺伝的未来の姿」なのである。

20世紀のイルミノイドのひとりは、まぎれもなくクロウリーだった。ティモシー・リアリーもそのひとりだ。クロウリーは、自らがスターシードだということを知っていた。彼はいたるところにシリウスのサインをばらまいていたが、それは自らが、“啓明”されたイルミノイドだということの宣言なのだ!

『法の書』で、クロウリーはETからのメッセージをこう伝えている。
「彼ら(ET)は、わが子らを自分たちの羊小屋に集めるだろう。星々の栄誉を、人々の魂の内にもたらすだろう」

しかし、すべての人類が星々へと帰還できるわけではない。『法の書』に登場するホルス(シリウス生命体)はいう。

「まず初めに、私が戦いと復讐の神であることを理解せよ。私はめったに敵と妥協することはない……」


クロウリーの直弟子であり、クロウリーの影響を濃密に受け継いだOTOのジャック・パーソンズ──アメリカ宇宙開発の初期のリーダーである天才ロケット工学者は、きわめてまじめに、肉体をもったまま、宇宙に昇天する秘儀に没頭していた。これを「ムーン・チャイルド」という。ここにまたひとつ、イルミノイドの秘められた目標が明らかになる。

もっと話を明確にする情報を、アントン・ウィルソンがティモシー・リアリーから聞きだしている。ある日、ティモシー・リアリーはクロウリー・タロットで自らの運命を占った。すると出てきたカードは「ザ・グレート・ビースト」だった。これはいうまでもなく“黙示録の獣”クロウリー自身をさす。ティモシー・リアリーはその意味を、「自分がクロウリーの生まれ変わりであり、クロウリーが始めた仕事を自分が達成し、人々を、来るべき宇宙的意識のために準備させる役割を担っている」と解釈したのである!

NASAがイルミノイドの牙城のひとつだという風説は、昔から今日までたえず流されつづけている。これが事実かどうか確認するすべはないが、少なくともNASAとティモシー・リアリーを、一部の科学者が結びつけていることは事実だ。

 ちなみに、秘教研究者ジェイムズ・ダウナードの調査によれば、現代のシリウス信仰の総本山はカリフォルニア州のパロマー山天文台だという。パロマー山天文台の観測室には、常にシリウスに向けられた望遠鏡が置いてあり、シリウスのヘリアカル・ライジング(太陽と同時の上昇)の日になると、その望遠鏡を通じてシリウスの光を浴びながら、「シリウス復活の儀式」が執り行なわれるという。

 

■イルミノイドの陰謀のプログラムは、遺伝子コードの中に存在する!



イルミノイドがどのような新種の人類(超人類)をさしているかを知る方法がある。クロウリーは、あるレベル以上の秘儀に参入できる者の資格を厳しく限定した。ETを招き、交信し、あるいはジャック・パーソンズのようにムーン・チャイルドと化すような高度な“魔術”を実践するためには、この資格が欠かせなかったという。

その資格とは、以下のようなものだ。

【1】健康にすぐれている。
【2】少なくともひとつは得意なスポーツがある。
【3】少なくともひとつの科学的分野で実験を行なう能力がある。
【4】数種の分野の科学の広い知識をもち合わせている。
【5】基本論理学の試験に合格している。
【6】イデアリズム、唯物論、合理主義、スピリチュアリズム、比較神学などを含んだ哲学史の試験に合格している。


これが、秘儀参入者の条件だと、いったいだれが信じるだろう? しかし、事実これが条件なのだ。そして、これこそが20世紀におけるイルミノイドの──したがってスターシードの条件なのである!

古代の“秘教科学”を学んだ者も、同じような資格を要求されたにちがいないという考えは当たっているだろう。オカルティズムの本流は、常に「知」に沿って流れた。この流れと敵対したキリスト教は、グノーシス、カバラ、錬金術、プラトニズムなどの系譜とは永遠に相入れないのだ。


『法の書』のホルスはいったい誰と戦うといっているのだろう? 

ティモシー・リアリー同様、邪悪さと神聖さの間を揺れ動いた20世紀の怪物クロウリーは、『法の書』の中でこう宣言する。

「われわれは信頼を置かない、聖女や鳩に対しては。
われわれの方法は科学であり、
われわれのねらいは宗教である」


イルミナティの陰謀とは、その現代における末裔イルミノイドたちの陰謀にほかならない。しかし、その陰謀の書き手は、進化の枠組みそのものにある。われわれの神経系に、そのサーキットに、そしてつまるところ、遺伝子コードそのもののうちに存在するのだ。だからこそそれは、全人類を等しく巻き込む。ユングのいう“元型的状況”を引き起こし、「知」のコードであるシリウスを呼び覚ますのだ……。

「宇宙移住」+「知性の2乗」十「生命の拡大」──SMI2LEは、不可避の道なのだろうか? 他の可能性はないのだろうか? とりわけ知の暴走と意識の暴走は、宇宙を錯乱させはしないのだろうか? われわれの進化は、われわれをどこに導こうとしているのか?

最後に、その疑問を解くヒントとなるものを、ここでひとつだけ提示しておきたい。

スマイル・メッセージは、人類進化のプログラム実現の鍵を握る国として「日本」を指名している。今こそわれわれは、自らのルーツとその使命について、真剣な熟考を積み重ねなければならない時期にきているのだろう。日本人とは、いったい何者なのだったのか。そして、われわれは、だれと手を結ぼうとしているのか? この問いの延長線上に、恐らく人類の未来があるのだ──!

 

 

 

■■PART-7: 「SMI2LEメッセージ」の後日談

 

■ティモシー・リアリー教授は狂っていたのか?


念のために言っておくが、「SMI2LEメッセージ」は実際にティモシー・リアリー教授本人が自分の機関紙『テラ2』などで公開したものであり、単なる思いつきで口にしたメッセージではない。

ティモシー・リアリー教授が「SMI2LEメッセージ」を公式に発表したとき、当時のアメリカの極端な右派と左派が、リアリー教授の正気に疑いを抱いたという。

しかし、毎日リアリー教授と会話を交わし、ときには彼に助言をあおいだりもしていた心理学者ウエズレー・ヒラー博士は、当時のリアリー教授の精神状態について次のように語ったという。

「ティモシー・リアリーは完全かつ素晴らしいまでに正気である!」

また、その数ヶ月前にも3人の政府の精神分析医がリアリー教授を診察しており、彼が完全に正気であり高い知能指数の持ち主であると証言していたのである。

リアリー教授は、その後、旺盛な著述・講演活動に入り、コンピュータソフト会社「フューテック」などを経営。晩年はヴァーチャル・リアリティ技術などにも興味を寄せた。

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